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出勤より在宅ワークのほうがみんな幸せになれるよ!ってデータが

Medvedev

通勤時間が長くなるほど不幸になる!」と昔から言われてますが、毎度おなじみサイコロジカル・サイエンス誌に出た論文(1)によれば「出勤はオワコン!在宅ワークのほうがみんな幸せになれるよ!」って結論みたい。


これは、過去に行われた通勤に関する実験を調べ直した系統的レビュー論文。多くのデータをまとめげあて、「実際のところ在宅ワークってどうなの?」って疑問に対して大きな結論を出したわけですね。


研究者いわく、

本論の目的は、現在までの科学的データをもとにバランスの取れた全体像を描き出すことだ。(中略) このレポートは、在宅ワークのメリットを最大限に活かしつつ、デメリットを最小化するための青写真だ。同時に、在宅ワークを成功と失敗に導く要素を理解するためにも役立つだろう。

とのこと。その結果、本論による在宅ワークのメリットは、

  • 労働者の仕事に対する満足度があがる!
  • 仕事のストレスは全体的に下がる!
  • 仕事のパフォーマンスは大幅に改善する!

といった感じだそうな。在宅ワークは雇用者にも労働者にも大きなメリットがあるんだ、と。


ただし、在宅ワークの成功には条件がありまして、

  • 新しいプロジェクトの起ち上げは対面コミュニケーションが必須
  • 顧客との面談や対面のミーティングが必要な仕事では、在宅ワークは週1ぐらいのペースに落としたほうが吉
  • なかにはオフィスのほうが集中できるタイプもいるので、自分の素養を見極めるのは大事
  • どうしても同僚との知識の共有は減るので、そのへんのサポートは必須
  • 在宅ワークをしてても、上司がうるさく管理し始めると失敗する。「自治の感覚」が大事

って感じらしい。研究者いわく「適度な在宅ワーク」がカギだそうで、そのへんのさじ加減は、職場環境と自分のキャラによって調節していくしかないとのこと。


ちなみに、わたしも今は在宅ワークが8割ぐらいですが、人見知りな性格のおかげで快適に過ごせております。ずっと会社にいたころにくらべると生産量とストレスには天と地の差があるんで、今回の論文には非常に共感させられました。

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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