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「レジスタントスターチ」のアンチエイジング効果が改めて確認された件

Resistant

 

レジスタントスターチのメタ分析が出たぞ〜 

パレオダイエットの教科書」では、レジスタントスターチってサプリを激しくオススメしております。

 

 

レジスタントスターチは食物繊維の一種で、お腹で腸内細菌のエサになってくれる物質。腸内で発酵して短鎖脂肪酸を生み出し、食欲のコントロールや炎症の予防などに役立つと考えられてるんですな。

 

 

ってところで、近ごろ「レジスタントスターチのガチの効果はどれぐらい?」って疑問について調べたメタ分析(1)が出まして、非常によい感じ。過去に出た論文から質が高い9件を精査した内容で、現時点ではもっとも信頼性が高いレジスタントスターチ研究になっております(メタ分析としては小規模ですが)。

 

 



 

 

1日30グラムで酪酸がドバドバ!

で、たいていの実験では、1日22〜45グラムのレジスタントスターチを使ってまして、期間は1〜4週間のものがメイン。また、全体的には出版バイアスはなさそう(=都合いいデータだけが発表されてるわけじゃない)。

 

 

その結果を並べていくと、

 

  • 1日30グラムのレジスタントスターチで…
    • 排便の量が増える
    • 腸内の酪酸量が増える(効果量0.61)
    • 便のpHが下がる(効果量0.19)

 

みたいな感じ。なかなかよろしいですねー。

 

 

酪酸はアンチエイジング効果が凄い

ここでのポイントは、やっぱ酪酸の増加がハッキリと確認されたとこでしょう。ここ30年ぐらいの研究で、酪酸は腸を守ってくれる働きが認められているうえ、抗酸化や抗炎症の効果も高いことがわかってるんですね(2)。

 

 

ただ、このメタ分析では、3件のデータで「いきなり30グラムを飲むとガスが出る可能性も」って副作用が指摘されてるんで、まずは1日10グラムぐらいからスタートするのがよさげ。具体的には前に紹介したポテトスターチを使うのがラクでしょう。

 

レジスタントスターチの簡単な摂り方

 ただし「粉を飲むのはニガテ!」みたいな場合は、

 

  1. 中サイズのジャガイモを茹でる
  2. いったんジャガイモを冷やす

 

 って手順で食べれば、だいたい10グラムのレジスタントスターチが摂れると思います。「冷たいのがイヤ!」ってときは、レンジで温め直してもOKですんで。

 

 

というわけで、やっぱりレジスタントスターチはアンチエイジングに良さそうだなーという感じ。興味があるかたはぜひどうぞ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。