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飲むだけで「良いアイデア」が浮かびやすくなるドリンクが発見された、かも

Blacktea

 

当ブログでは「お茶ってすごいよなー」みたいな話をよく書いております。なにせ、ダイエットに役立つ!とかリラックス効果が高い!みたいな報告が多いもんですから。

 

 

でもって、さらに新しい論文(1)は、「お茶でクリエイティブになれるよ!」って結論が出てて驚きであります。

 



 

これは北京大学の研究で、2つの実験で「お茶と創造性の関係」を調べたんですな。まずひとつ目は50人の学生が対象で、

 

  1. お湯を飲む
  2. 紅茶を飲む

 

の2グループに分けたうえで、全員に「レゴブロックで面白いものを作ってください」とお願いしたところ、紅茶を飲んだ学生のほうが圧勝だったらしい。

 

 

さらに、もうひとつの実験は40人の学生が対象で、全員に「面白いラーメン屋の名前を考えてください」という大喜利みたいな指示をしたんだそうな。その結果はやはり紅茶を飲んだグループの勝利で、お湯グループよりも圧倒的にオリジナリティが高い名前を思いついたとのこと。不思議なもんですなぁ。

 

 

ここで、当ブログを長く読んで下さっている方であれば、「カフェインとテアニンのおかげじゃないの?」と思われたかもしれません。というのも、2016年に出たデータで「お茶にふくまれるカフェイン+テアニンの組み合わせで集中力が10%も上がる!」って結果が出てるんですよね。

 

 

ところが研究者いわく、

 

実験の参加者が口にしたカフェインやテアニンの量は比較的少ない。さらに、テアニンの効果は長期的なものが大きく、短期的な効果は考えにくい。

 

とのこと。どうもテアニンが原因である可能性は低いみたい。というか、そもそもカフェイン+テアニンでアップするのは集中力なんで、創造性とはまた別ですしね。

 

 

そんなわけで、このデータだけだとお茶で創造性が上がった理由はまったくの謎。まぁテアニンにはリラックス作用があるんで、たんに脳の緊張がほぐれていいアイデアが浮かびやすくなっただけなのかもしれません。良いアイデアを生むにはリラックスが必須!ってのは、かなり立証された話ですからね。ビバルディの「四季」で創造性が上がるって話と近いのかもしれませんな。

 

 

ちなみに、今回の実験で使われた紅茶はリプトンのティーバッグだったとのこと。特に高いお茶じゃなくても、面白い効果が出るもんなんですなぁ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。