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ここがヘンだよ「マンガで分かる肉体改造 糖質制限編」

Sugar
マンガで分かる糖質制限」の第2回「人は脂肪ではなく糖質で太る!」を読んで、うーんとなっております。


もともと、わたしは糖質制限ダイエットの仕組みには懐疑的なわけですが、このマンガは、なかでも糖質制限ダイエットに関する疑問点の総まとめみたいな内容になっているので、ちょっとメモしておきます。小姑みたいですみません(笑)



 

疑問点1 ブドウ糖が脂肪細胞に取り込まれる?

マンガにいわく、

グリコーゲンに取り込めない量のブドウ糖が来ると…今度は脂肪細胞に取り込んでいくの


とのこと。この働きはデノボ脂肪合成と呼ばれてまして、糖質が脂肪に変わるのは間違いないところです。


ただし、この話には問題点がありまして、過去に行われたデノボ脂肪合成の実験(1,2,3)のすべてが、「確かに糖は脂肪に変わるけど無視していいレベル」って結論になってるんですね。研究の一部を引用しますと、

日常的なカロリー内で脂質を炭水化物に置きかえても、肝臓のデノボ脂肪合成はほぼ起こらなかった。同様に、通常の食事で炭水化物を増やしても、肝臓のデノボ脂肪合成は定量的に重要なレベルまで起こらなかった。


とのこと。いずれにせよ、糖から脂肪への変換は気にしなくてもよい感じです。

疑問点2 たんぱく質や脂質はインスリンを分泌しない?

マンガにいわく、

『たんぱく質』や『脂質(脂肪)』を摂取しても糖質ほど血糖値は上がらずインスリンは分泌されないの


とのことですが、たんぱく質でも脂質でもインスリンはガッツリと出ます


例えば、インスリンの分泌量を示すインデックス(1)を見ますと、肉・魚・チーズは同カロリーのパスタ・米・オートミールよりもインスリンが出ることがわかっております。これはホエイプロテインのパウダーも同じで、インスリンの分泌量はパンと同じぐらい(2)。バターのような飽和脂肪も、かなりインスリンを出す働きがあります(3)。

疑問点3 人は脂肪ではなく糖質で太る?

マンガにいわく、

「脂肪を食べるから太るとばっかり…」

 

 

 

「それが大誤解!人は脂肪ではなく糖質で太るのよ!」


とのこと。 この部分を読むと、どうもインスリンさえ出なければ脂質は体にたまらないって話みたい。


しかし、実際のところ、脂肪はインスリンがなくてもちゃんと体にたまります。というのも、食事から脂質を取り込むと、ASP(Acylation Stimulating Protein)って酵素が働いて、簡単に脂肪に合成されちゃうんですね(3,4)。なにせ糖質と違って変換が不要なので、そのスピードは段違いであります。


そんなわけで、たとえ炭水化物を完全にカットしても、脂肪をとりすぎればやっぱり太っていくんですね。

疑問点4 ご飯のあとにすぐお腹が空くのも糖質が原因?

マンガにいわく、

インスリンは血糖値を下げ過ぎちゃうの。(中略)『10時のオヤツ』や『3時のオヤツ』なんて食べたくなるのも血糖値が下がりすぎるからよ


とのこと。ところが、炭水化物と食欲の関係を調べた研究は山ほどありまして(2,3,4,5)、いずれもタンパク質さえちゃんと摂っていれば、糖質の量が多かろうが少なかろうが食欲には影響がないとの結論であります。


さらにおもしろいのは2012年の実験(5)で、食後に外部から体内へインスリンを送り込んだら、血糖値が下がりすぎでお腹が空くどころか、逆に満腹感がアップして、その後の食事量も減ったそうな。

まとめ

と、いろいろ書いてきましたが、「細かいことを言わんでも実際に痩せるんだからいいじゃない!」というのも、まぁ事実ではあります。


ただし、糖質制限が効く本当のメカニズムを把握すれば、よりムダなく健康を害さずに痩せられるのでは?とも思う次第。


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41才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。パレオダイエットの本を書きました。