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食物繊維を10g増やすごとに死亡率が11%下がるという衝撃の事実

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食物繊維が大事なのは常識ですが、2015年に出た論文(1)を読んでたら、想像以上にアンチエイジングの効果が高くてビビりました。

 

 

食物繊維の真の実力とは?

これは中国で行われた研究で、「食物繊維で長生きってできるの?」って疑問について調べたもの。過去に行われた67件の実験から180万人分のデータを精査したメタ解析になっております。

 

 

何度か書いてますが、メタ解析は過去に出たデータをまとめた研究で、科学的な証拠としてはピカイチ。つまり、この論文の結果が現時点における食物繊維の真の実力といっていいでしょう。

 



 

食物繊維で死亡率が23%下がる!

その結果をざっくり抜き出すと、

 

  • 食物繊維の摂取量が多い人は、少ない人にくらべて…
    • 死亡率が23%低い!
    • 心疾患の発症率が23%低い!
    • がんの発症率が17%低い!
    • 炎症性の病気にかかる率が43%低い!

 

といった傾向があったそうな。ここまでハッキリした違いが出るものなんですねぇ。

 

 

食物繊維を10g増やすだけで死亡率が激減!

では具体的にどれだけの食物繊維が必要かというと、

 

  • 食物繊維の摂取量が1日10g増えるごとに…
    • 死亡率が11%減る!
    • 心疾患が20%減る!

 

って結論だったみたい。いやー、これは凄い。病気の予防薬としては最強じゃないでしょうか。

 

 

結局、食物繊維をどれぐらい摂ればいいのか?

もっとも、この論文には食物繊維の上限が書いてないので、最適な1日の摂取量を決めるのは難しいところです。さすがに食べれば食べるほど死亡率が下がるわけでもないでしょうし。

 

 

一説によれば、オーストラリアのアボリジニたちは1日に40〜80gの食物繊維を摂ってるなんて研究もありまして(2)、それぐらいは食べちゃっても問題ないのかもしれません。ただし腸内環境が悪いと便秘の原因になったり、栄養の吸収をブロックするケースもあるので、このあたりは体調を見つつ増やしていくしかないんでしょうねぇ。

 

 

わたしは最近ガラクトオリゴ糖を1日に20gぐらい摂ってますけど、いまのところ体調は良好なんで、少しずつ増やして様子を見ていこうかな、と。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。