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オッサンの習い事は「音楽」が最強なんじゃないか説

Singing


 「合唱」クラスに参加したら体調がよくなった
 「アラフォーの習い事は音楽が最強だ!」みたいな実験(1)がおもしろかったんでメモ。


これはオックスフォード大学の研究でして、この実験のために、わざわざ「中年向けの習い事コース」を創設したんだそうな。参加者は135名のアラフォー男女で、習い事のパターンは以下の3つだったらしい。

  1. 合唱
  2. 美術
  3. 創作文芸

実験の期間は7カ月。参加者が全コースを終了したあとで、メンタルと健康状態をチェックしたところ、

  • みんな「人生の満足度」が大きく上昇
  • 自分に対する肯定感が増した人が続出
  • しかも、なぜか体調までよくなった
  • なかでも「合唱」に参加した人のメリットが大きかった

メンタルの改善はなんとなくわかりますが、なぜか健康状態まで良くなってるのがおもしろいですねー。おそらく、自己の肯定感が増したせいで活動的になり、自然と日常的な活動量が増したせいだと思われます。



音楽クラスの幸福度アップ効果が凄い
 研究者いわく、

参加者たちの多くは自信が増し、人生をコントロールしているという感覚を得たうえに、新たなチャレンジに向かうモチベーションもアップした。(中略)
また、クラスへの所属感が大きくなるほど、健康と幸福レベルがアップする現象が確認された。

 とのこと。「人間の幸福にもっとも重要なのは人間関係」っていう有名なデータもあるとおり、やっぱり他者とのコミュニケーションがポイントみたいっすね、


さらに、合唱の成績が良かった点については、

合唱のクラスは、ほかの活動よりも他者との関係を結びやすかったようだ。(中略)みんなで歌を歌う行為が、他のグループよりも全体感を高めてくれたのだろう。

とのことで、音楽のコミュニケーション効果が強調されておりました。まぁ一体感が生まれやすい活動なら、なんでもいいんでしょうけどね。


とにかく新たな「学習」を続けるのが大事
で、研究者の結論。

「学習」は、自尊心や自己肯定感を高める素晴らしい方法だ。さらに、癒やしの効果も持っている。

多くの人にとって、クリエイティブな習い事は、彼らの感情を表現する新たな場になってくれる。(中略)また別の者にとっては、かつての情熱に再び火を点ける手段にもなる。

中年になってからの習い事は、自分が興味を持っていればなんでもいい。どんな活動だろうと、多くのメリットが得られるはずだ。

要するに、他人とコミュニケーションが取りやすく、なおかつ自分が好きなものであれば最高。音楽でもスポーツでも、とにかく新しいことを学習し続けたほうが、心と体の健康にはいいですよーってお話でした。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。