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「クッション性」が高いシューズを買うのはムダなんですってよ

Insole

 

クッション性は善か悪か

クッション性が高いシューズって意味あるの?」って議論は昔からありまして、

 

  • 中底のクッションが衝撃をやわらげるのでヒザにいい!
  • クッション性が高いと逆にバランスが悪くなる!

 

って意見にわかれたんですよね。確かにどっちも正しい気がしちゃいますな。

 

 

が、近ごろ「クッション性って役に立つの?」ってのをガッツリ調べた論文(1)が出まして、論争に決着がつきそうな感じであります。

 



 

 

 

クッション性のメタ分析が出た

これは、過去に出たシューズ研究から精度が高い18件を選んでメタ分析したもの。なかなか信頼できる内容になっております。

 

 

論文の内訳を申し上げますと、

 

  • クッション性が高い中底に関するデータが11件
  • オーソティクスに関するデータが7件 

 

って感じ。オーソティクスは、その人の足型に合うようにカスタマイズされたインソールのこと。最近は日本でもオーソティクスを提供する店が増えてきましたな。

 

 

シューズのクッションは無意味

では、ざっくり結論だけ見ていきましょう。

 

  • クッション性が高いシューズは…
    • ケガの予防には役に立たない
    • どころか疲労骨折の確率を上げる…かも
    • 打ち身やねんざの予防にも無意味

 

 というわけで、クッション性についてはバッサリ否定されております。そうだったのか…。

 

 

カスタム中敷きならケガ予防に役立つ

いっぽうでオーソティクスには効果が出てまして、

 

  • 自分用のインソールを使うと…
    • ケガの発生率が28%減る!
    • 骨折リスクも41%減る!
    • ただし、腰痛やアキレス腱のケガ、ヒザの痛みには無意味

 

とのこと。痛みには効かないけれど、ケガの防止には使えるみたいっすね。

 

 

まとめ

以上の話をまとめると、

 

  • シューズを買うときは「クッション性」にこだわらなくてもOK
  • ケガを予防したいなら、自分の足に合ったインソールを作るべし

 

って感じですかね。ちょっと前にも「シューズは履き心地だけで選べばいい!」ってデータも出てましたんで、機能にはこだわらなくてもよさげ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。