集中時間が2倍になる「作業場所」が確認された件
いかに集中力は倍になったのか?
「集中する時間を2倍に延ばす方法が見つかったよ!」って論文(1)がおもしろかったのでメモ。
これはイリノイ大学の実験で、9-10才の子供300人が対象。実験期間は10週間で、全体を2つのグループに分けております。
- 自然が多い公園で週に1回だけ授業する
- いつものクラスルームに近い教室で週に1回だけ授業する
環境の違いでどんな差が出るかを調べたわけですね。
もともと「自然」にはメリットが多いが
この実験で研究者が何を調べたかったかと言いますと、
自然には様々なメリットがあるが、その効果が学校でも得られるのかを確かめるのが目的だった。じっとしているのが苦手な小学生にアウトドアで授業をしたら、果たして彼らには良い影響が出るのだろうか?それとも単に興奮してはしゃぐだけだろうか?
だそうです。子供は屋外の授業にどんな反応を示すのか、と。
当ブログではおなじみの話ですが、もともと「自然」がいいことだらけなのは有名で、寿命が延びたり、性格が良くなったり、注意力が最適化されたり、さらには人生の問題まで解決したりと、とにかくハンパないパワーを持ってたりします。これだけの力があるならば、「自然」は子供たちの学習にも良い影響を及ぼすのではないか、と
子供たちの集中度をカウントした
で、子供たちが授業を受けたのはこんな環境だそうです。新宿御苑ぐらいの自然レベルですね。
実験では授業が終わるごとに教師たちが「生徒たちの集中度」を採点。具体的には、授業中に「静かにしなさい!」とか「もっと集中しなさい!」とか「席につきなさい!」とか、子供たちに指示を出した回数をカウントしていったらしい。
自然の中の授業で子供の集中力が倍に
もちろん、これだけだと教師の主観が混ざっちゃうんで、第三者の目も入れております。なんでも、オブザーバーが授業中の写真を見て、それぞれに子供たちがどれだけ集中していたのかを採点してもらったそうな。
さて、これらのデータをまとめてどんな違いが出たかと言いますと、
- 自然の中で授業をした子供は、普通のクラスに比べて2倍も集中力が持続した!
だったそうです。自然で授業を受けた子供たちは、リラックス状態だし集中したまま取り組むしで、いいことだらけだったらしい。すごいもんですなぁ。
まとめ
研究者いわく、
自然の中で授業をした後は、クラスに移っても勉強への集中力が増すことがわかった。この違いは、教師、教え方、クラスの質(生徒の差、教室、生徒の数)、授業のタイミングなどでは説明できない。
どうやら、自然には生徒の集中力を大きく高める効果があるようだ。自然でレッスンをした後、教師たちは、生徒へ授業に集中するように指示をしなくても、ほぼ2倍も長く勉強を教え続けることができた。
まぁ過去にも「校舎の窓から緑が見えるだけで生徒の成績がアップした」って研究があったんで、今回の結果にも激しく納得。そういえば私も去年の夏頃は新宿御苑で本を書いてたりしましたが、あの時はすこぶる快調だったなぁ…。