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ジャンクフードの誘惑に勝てる脳トレゲームを作ったぞ!byエクセター大学


  

脳トレアプリでジャンクフードの欲望が減る!」ってデータ(R)が出てまして、お菓子が好きでたまらない!といった方には役立つかもしれません。

 

 

これはエクセター大学とヘルシンキ大学などのチームが作ったアプリで、「FoodT」って名前ですでにiPhone版が公開されております。利用は無料。






 

アプリの使用法は簡単で、起動するといろんな食品画像が表示されまして、

 


「これは健康食だ!」と思ったらタップ。

 

 

逆にジャンクフードが表示されたらスルーすればOK。ひたすらこのくり返しで、最後に成績を表示してくれます。まぁゲームとしてのおもしろみはないですね(笑

 

 

ただ、研究チームは1,234人を対象にこのゲームを遊んでもらい、どのような効果があるかをチェックしたところ、

 

  • 1日1回ずつ1カ月間続けてゲームをプレイすることで、ジャンクフードの消費量が8段階評価で平均1ポイント減少した!

     

  • アプリをより多く使った人ほど、食事の摂取量に良い変化が見られた

 

  • 全体的に見ると、参加者は平均して0.5kgほど体重が減り、健康的な食事の摂取量もわずかながら増加した

 

ってことで、これといった指導はしてないのに、ゲームで遊んでもらっただけで食習慣に変化が見られたらしい。具体的には、ジャンクフードを週に2〜4回食べていた人が、アプリを1カ月間ほど使ったら週1回にまで減らすことができたそうで、これはなかなかすごいもんですな。

 

 

「なんでこんなので効果があるの?」って感じですけど、このタイプの脳トレでいろんな症状が改善するって報告は昔からよくあるんですよ。たとえば、このブロフで取り上げたやつだと「不安を改善するための脳トレアプリ」なんかが代表例っすね。

 

 

研究チームいわく、

 

このアプリは、魅力的なジャンクフードに近づきたい、食べたいという強い衝動など、太りすぎにつながるメカニズムをターゲットにしている。

ロックダウン中に不健康な食習慣が身についた人には、FoodTが役立つかもしれない。

 

とのこと。要するに、ジャンクフード好きは脳内で「お菓子=ごほうび!」と解釈する回路ができあがっているので、意図的にジャンクフードへの反応を抑えるトレーニングをくり返すことで、「お菓子=いったん止まる」っていう新しい回路を作り上げてるわけです。

 

 

これは上記の不安アプリも同じで、不安になりやすい人ってのは脳内に「怒った顔=怖い!」と解釈する回路ができあがっているので、意図的に怖い顔への反応を抑えるトレーニングをくり返して、過去の回路を断ち切ってるんですよ。シンプルながら効果のある手法として、なかなか使い勝手が良いのではないでしょうか。

 

 

さらにチームいわく、

 

今回の調査結果は非常に心強いものだ。無料のアプリで1日4分程度しかかからないのだから、多くの人は現実的に取り組めるだろう。ちなみに、データでは太っている人ほど効果が高いという結果も出ている。

 

ということで、毎日やってれば何らかの効果が見込めるのでは?って感じですね。もちろん、完全にジャンクフードの誘惑を断ち切るには家に置かないのがベストですけど、こういった脳トレも併用していくといいかもですね。

 

 

また、チームはアプリの使用法についてもいくつか注意点をまとめていて、

 

  • 1回に長くプレイするよりも、小さいセッションを複数に分けてとりくむほうが脳の反応は良くなる

 

  • 家庭だけでなく、職場やその他の場所など、さまざまな状況でトレーニングを行うことで、脳トレの効果は出やすくなる

 

  • 最終的には続けるのが一番大事なので、長く続けられる方法を考える

 

といったあたりを守っていただくと効果が出やすいでしょう。この手のゲームって意外と多いので、任天堂さんなどがブラッシュアップして「スーパーマリオパーティ」みたいなミニゲーム集として出してくれないものか……。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。