4-7-8呼吸法を続けたら本当に60秒もかからず眠れるようになった件
以前に「どんなに眠れなくても1分で寝落ちできる4-7-8呼吸法」ってのを紹介したことがありました。
ざっくりおさらいすると、
- いったん口から完全に息を吐ききる
- 口を閉じて鼻から4秒かけて息を吸う
- 7秒間息を止める
- 8秒かけて口から息を吐き出す
- 以上のセットを3回くり返す
というもの。ヨガの呼吸法をベースにしたテクニックで、どんなに気分が高ぶっていても1分以内に眠れると言うんですな。提唱者のワイル博士によれば、朝晩の2回ずつ訓練しておくとさらに素早く入眠できるとのこと。
のび太なみのスピードで眠れる
わたしは寝付きが良いのであまり興味がなかったんですが、いまだに「あれって効くの?」と聞かれることが多いので、ものは試しでここ2週間ほどトレーニングを続けておりました。
具体的には「Pranayama」で呼吸のタイミングを計りつつ、起き抜けと寝る前に10分ずつ。マインドフルネス瞑想と似た感覚なんで、違和感なく続けられた感じ。
で、結論から言えば、思ったより効果がありますね。初日こそ面倒な気分でしたが、2日目にはあきらかに心拍数が下がり始め、ズシーンとしたリラクゼーション反応が出てきました。
この即効性は、呼吸トレーニングならではのメリットじゃないかと思います。瞑想だとリラクゼーション反応が出ないこともありますからねぇ。まあ瞑想はリラックスが目的じゃないので仕方ないんですが。
さらに明確な変化は1週間後に起きました。いつものように寝床で呼吸を数えていたところ、まさかの15秒で寝落ち。8秒をかけて息を吐き出し始めたとこまでしか記憶がないんですよ。のび太の昼寝なみのスピードであります。
いくら寝付きが良いわたしでも、このスピードで入眠できたのは初めてのこと。いままでは最短でも7〜8分はかかってましたからねぇ。うーん、ビックリ。
とにかく呼吸のスピードを落とすのが大事
もっとも、「4-7-8呼吸法」にはまだ研究例がないので、これが幅広く効くテクニックなのかは不明であります。わたしは瞑想経験があったので、そのぶん効果が出やすかった可能性も高いです。そこはご注意ください。
とはいえ、呼吸法と睡眠に関する研究はいくつかありまして、
- ヨガ式の呼吸法(4秒で吸って4秒で吐く)でストレスが減り、睡眠の質が改善した(2009年,1)
- カパーラバーティ(鼻からゆっくりと息を吸い、鼻から一気に息を吐き出す呼吸を10回くり返す)のトレーニングを行った参加者は、化学療法による睡眠障害が改善した(2011年,2)
といった感じ。要するに4-7-8の数字はどうでもよくて、とにかく呼吸のスピードを落とすのが大事なんでしょうな。
その原因としては、
- 副交感神経の活発化
- 酸素が脳に行き渡る
などと言われてるんですが、個人的には「呼吸のカウントに意識が向かうので、よけいなことを考えずにすむ」ってのが大きい気がしております。嫌な記憶や不安で神経が高ぶらずにすむんで、自然と入眠が速くなるんですよね。
そんなわけで、「なかなか眠れない!」とお悩みの方は、ちょっと試してみるといいかも。寝覚めも非常に快調であります。