1回4分で体力がつきまくる「SIT」の実戦法
最短で体力をつけまくる「SIT」とは?
「パレオダイエットの教科書」では、上級者向けのエクササイズとして「HIIT」って手法をオススメしております。短時間の猛ダッシュと休憩を交互に繰り返すトレーニングで、とにかく疲れにくいカラダを作る効果が高いんですな。
で、HIITに似た手法として、SITって方法も有名だったりします。これは「スプリントインターバルトレーニング」の略称で、
- 10〜30秒だけ猛スプリント(エアロバイクでもOK)
- スプリントの強度は「オールアウト」(疲労困憊レベル。終わった直後に足がフラフラで吐きそうなレベル)
- スプリントの5倍以上の時間をかけて休む(30秒スプリントだったら最低でも150秒の休憩を入れる)
- 1〜3までを繰り返す
みたいな感じ。とにかく30秒だけ死ぬ気で走るのがコツで、これだけでも相当に体力がつくことがわかってるんですね(1)。
「SIT」は何回くり返すのがベストなの?
ただ、ここで謎だったのが、「SITを何回くり返すべき?」って問題であります。一般的には「1回のセッションで5〜6回はやろう!」と言われるんですが、論文によっっては「12回以上はくり返そう!」みたいな主張もあったりして、よくわからんかったんですね。
ってことで、新たにSITのメタ分析(2)が出まして、かなりいい感じです。
これはスターリング大学の研究で、34件のデータをまとめて「1セッションでSITを何回くり返すのがベストなの?」って疑問を調べたんですね。参加者のフィットネスレベルは、おもにVO2max(持久力の指標)で計算されております。
「SIT」は1セッション2回で十分
で、その結果がおもしろくて、
- SITの効果は1セッション2回までがベスト!
- それ以上をやってもほとんど無意味!
うーん、ビックリ。SITの効果は得るには1セッションで2回のスプリントを行えばOKなんだそうな。
ってことは、
- 30秒の猛スプリント
- 3分ぐらい休憩
- 30秒の猛スプリント
だけでも十分に心肺機能は発達するってことですな。たったの4分!
まとめ
ちなみに、この研究では「SITを週に何回すべき?」ってとこには触れてないんですけど、2013年のメタ分析(3)だと「週2〜3でいいんじゃない?」みたいな感じ。こりゃあ楽でいいっすね。
もっとも、SITは短時間で終わるのがいいとこなんですけど、実際に試してみると「二度とやりたくない!」って気分にもなるのが困り物ではあります。HIITとSITのどっちを選ぶかは、まぁ好みでしょうねぇ。