エクササイズと勉強を同時にすれば、両方の効率がまとめてアップする
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当ブログでは、よく「マルチタスクはやばい!」って話を書いております。過去のあらゆる心理実験では、同時に2つの作業を行うと逆に効率が落ちるって結果なんですね。
ところが、近ごろ出た論文(1)では「マルチタスクが効く場面もある!」って結果が出てておもしろいです。
これはフロリダ大の実験で、まずは48名の参加者に認知テストをしてもらったんですね。その後、全員にエアロバイクに乗ってもらいまして、ペダルをこぎながら再び認知テストを行ったんだそうな。
テストの内容は、モニタに星マークが出たらボタンを押したり、長い数列を逆から読んでもらったりするぐらいのレベル。認知テストとしては簡単なほうですね。
その結果は、
- 簡単な認知テストを行うと、ペダルをこぐスピードがアップする
- テストが難しくなると、ペダルをこぐスピードは下がり始める
- しかし、テストが最高に難しくなると、ペダルをこぐスピードは再び上がる
- 全員の認知テストの結果が向上した
といった感じだったらしい。認知テストと運動を組み合わせると、どちらの効率もアップするわけですね。
研究者いわく、
過去のマルチタスク実験では、いちどに2つの作業を行うと必ず作業スピードは下がった。たいていの人は、歩きスマホを始めたとたんに歩行スピードが下がる。それが普通なのだ。しかし、今回の実験では逆の現象が起きた。
おそらく認知テストに意識が集中したせいで、ペダルをこいでいる事実が頭から抜けたのだろう。
とのこと。どういうことかと言いますと、
- 運動で脳の前頭葉が活性化する
- 認知機能があがって、テストの結果があがる
- テストで認知に負荷がかかり、さらに前頭葉が活性化
- 運動機能に関する神経伝達物質が分泌される
- 運動の能力も上がる!
みたいな感じ。もちろん、サッカーやバスケと同時に頭脳労働をするのはムリでしょうが、ウォーキングやトレッドミルぐらいの簡単な運動であれば、お互いに良いサイクルを生むことができるわけですね。
実際、「軽いエクササイズで外国語の学習スピードがアップする」や「トレッドミルデスクには頭を良くする効果もある」ってデータもありますし、歩きながら本を読んだり仕事をするのが十分アリっぽいっすね。