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「時間がない!」と感じてしまう原因と、その2つの対処法

Time

 

 以前に「現代人が忙さに追われがちなのはマルチタスクが原因だ! 」って話を書きましたが、新たに出た論文(1)では、「時間がないと感じるのは目標がぶつかり合ってるから」って理由を示していておもしろいです。

 

 

これはデューク大学の実験で、参加者たちに思い思いの目標を設定してもらい、その内容とストレスレベルを計ってみたもの。その結果、目標同士がぶつかり合ったとき、人間はもっとも「時間が足りない!」と感じてしまうことがわかったそうな。

 

 

たとえば、

 

  • 募金して人の役に立つ!
  • 出世していい家に住む!

 

といった目標を立てた場合、金の使い道に対立が生まれてしまい、そのストレスが焦りの感覚につながってしまうらしい。

 

 

研究者いわく、

 

時間の使い方に「罪悪感」を持ったり、収入を失うことへの「恐怖心」を抱いた場合、これらの感情は私たちにストレスをあたえます。そして、実際よりも時間がないように感じさせてしまうのです。

 

とのこと。ただし、この論文には対処法も書かれてまして、以下の2つのテクニックを使ったところ、あたかも時間に余裕ができたような感覚が生まれたとか。

 

 

1)呼吸を11秒間にする:

  1. 足や腕を組まずに背筋を伸ばしてイスに座る
  2. 5まで数えながら息を吸い込む
  3. 6まで数えながら息を吐き出す
  4. 計11秒の呼吸を10回くり返す

 

2)リフレーミング: 

以前にハーバードビジネススクールが提案していたのと似た方法で、自分の不安を別の感情として再解釈してみるテクニック。具体的には、

 

  1. 時間がないと感じたら「自分はワクワクしている!」と声に出す
  2. 上の作業を3回くり返す
  3. 自分が言ったことを信じこむように努力する

 

といった感じ。不安な感情に別の名前をつけて、強引に意識のほこ先を変えちゃうわけですね。

 

 

個人的には、自己啓発っぽいセリフを声に出すのは恥ずかしいので、時間がないと感じたときは深呼吸を試してみることにします(笑)

 

 

credit: ToniVC via FindCC


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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