肌荒れ・ニキビ・吹き出物の真の原因はビタミンB12だった!?
「牛乳でニキビが起きる!」って話を昔からよく聞きます。牛乳の乳糖やタンパクが体でうまく消化されず、それが肌の炎症につながるんだって説ですね。
ところが、近ごろUCLAが「ニキビや吹き出物の原因はビタミンB12だ!」って論文(1)を出してて、いろいろ納得しております。
ビタミンB12は肉類や乳製品にふくまれる成分でして、不足すると神経系の発達がジャマされてメンタルや集中力が悪化しちゃう。かなり重要なビタミンの1つであります。
この実験では、まず参加者の肌からバクテリアを採取して、それぞれの遺伝子を解析したんだそうな。すると、肌トラブルが多い参加者ほどバクテリアのビタミンB12を代謝する能力が低く、ポルフィリンという炎症物質を生み出しやすかったというんですね。
ご存じのように、ヒトの皮膚には無数のバクテリアが住み着いてまして、お肌の健康を守ってくれております。つまり、イキイキとした美肌を手に入れるには、肌バクテリアとの共生が必須。
そこで、さらに参加者たちに ビタミンB12のサプリを飲んでもらったところ、全員のバクテリアの遺伝子に変化が発生。健康な肌を持つ人のバクテリアも、ニキビができやすい人のバクテリアに近づいていったんだとか。
つまり、
- 乳製品や肉で体内のビタミンB12が増える
- ビタミンB12が肌バクテリアの遺伝子を変える
- 肌バクテリアが炎症物質を出す
- 肌荒れ発生!
って流れですね。研究者いわく、
今回の実験により、ビタミンB12が肌バクテリアの遺伝子を変え、代謝の能力に異変を起こすことがわかった。その結果、肌に炎症を起こすポルフィリンの分泌が増え、ニキビや吹き出物の原因となる。
とのこと。これまでは、ニキビや吹き出物は脂肪のとり過ぎが原因とも言われてきたんですが、本当は肌バクテリアの問題だったんだ、と。
そんなわけで、いまニキビや吹き出物にお悩みの方は、
- 「健康的な美肌を目指すための肌バクテリア養成ガイド」をベースにバクテリアをいたわる
- ビタミンB群やマルチビタミンサプリの摂取をやめる
- チーズ、ヨーグルト、牛乳の摂取量を減らす
- 貝類やレバーの摂取量を減らす
といったあたりが基本的な対策になりそう。といっても、ビタミンB12不足もよろしくないんで、必要なタンパク質量を満たすまではちゃんとお肉を食べたほうがいいとは思いますが。
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