「信じる者は救われる」などと言いますが、信心深いと33%も長生きするそうですよ
信じる者は寿命が伸びる?
「信じる者は救われる」などと言いますが、近ごろ出た論文(1)によれば、どうやら信心深い人のほうが長生きしやすい傾向があるそうな。
これはハーバード大の研究で、1992〜2012年にかけて74,534人の女性に行われた健康データを使ったもの。4年に1回ごとに全員に「一カ月にどれだけ教会に行ってますか?」と尋ねたうえで、その後の死亡率とくらべたんですね。
当然、変数は調整されてまして、年齢や喫煙、飲酒、BMI、収入といった要素の影響を取り除いたところ、
- 週イチのペースで礼拝に参加した女性は、まったく教会に行かない女性にくらべて、その後16年間の死亡率が33%も減っていた!
- 4年以上にわたって定期的に教会に通った場合、死亡率はさらに45%まで減る!
という結果だったそうな。エグいぐらいの差が出てますねぇ。
信仰で長生きできる理由は人間関係とタバコ
研究者いわく、
宗教的な礼拝にひんぱんに参加すると、心疾患や発がん率などをふくむ全死亡率は明確に下がる。
宗教とスピリチュアルは、病気予防の手段として見過ごされてきた要素だ。
とのこと。無宗教でスピリチュアル嫌いなわたしには辛い結論ですが(笑)、以前から「信心深い人ほど幸福度が高い」ってデータもありますんで、この結論にはうなずける感じ。
また、研究者は「宗教とスピリチュアルで寿命が伸びる理由」についても統計処理してまして、
- 定期的に礼拝に参加する人は社会の人間関係がいい
- 信心深い人はタバコを吸わないケースが多い
の2つの要素をメインに挙げております。以前に紹介した「本当に寿命を延ばす効果が高い要素ランキング」と似た結論ですね。
具体的な数字をあげると、寿命が伸びる理由の23%を「人間関係」が占めており、22%を「タバコ」が占めているそうな。つまり、人間関係とタバコの2つだけで、寿命が伸びる理由の約半分は説明ができちゃうんだ、と。
ちなみに、「楽天的な性格」は全体の9%ぐらいで、そこまで寿命を伸ばす要素としては重要じゃないみたい。これまた面白い傾向ですね。
というわけで、わたしのように無宗教でスピリチュアルが苦手な人でも、とりあえず人間関係を良くしてタバコを止めればよさげ。そのうえで、自分が「凄い!」と思えるものに対して「畏敬の念」を持つようにすれば、ほぼ似たような効果は得られそうであります。
まぁ宗教やスピリチュアルを「効果」の視点から考えてる時点で、マジメな方からは怒られるかもしれませんが…。