お腹が弱い人やアレルギーの人は「あの飲み物」がいいかもだ!というマウス実験の話
緑茶がすばらしいのは間違いない話で、ほぼ反論できないレベルでデータが大量に出ております。
が、そのいっぽうで意外と研究が進んでないのが「紅茶はどうなのよ?」って問題。緑茶は日本がガンガンに研究を進めてるんですけど、なぜか紅茶はデータが少なかったりするんですよ。イギリスは何をやっておるのか、と(笑)
そんな状況下、まだ動物実験のレベルではありますが、「紅茶は腸内細菌にいいんだぜ!」って論文(1)が出まして、なかなかおもしろげであります。
これはカリフォルニア大学の研究で、マウスたちを4つのグループに分けております。
- 低脂肪&高糖質な食事をする
- 高脂肪&低糖質な食事をする
- 高脂肪&高糖質な食事&緑茶抽出エキス
- 高脂肪&高糖質な食事&紅茶抽出エキス
そのまま4週間の結果をみたところ、
- 緑茶か紅茶のエキスを飲んだマウスは、低脂肪食をとったマウスと同じぐらい体重が増えてた!
って感じだったんですな。ハイカロリーな食事をしても、緑茶&紅茶でダメージが抑えられるのではないか、と。まぁこのへんは前から言われてたことですね。
で、この研究では、マウスの便サンプルと肝臓組織を調べてるのもおもしろいポイントであります。要するに、マウスの腸内細菌と脂肪の代謝に変化が出たかをチェックしたみたわけっすな。
その結果がどうだったかと言いますと、
- 緑茶と紅茶のどちらも、腸内のヤセ菌が増え、デブ菌が減っていた
- ただし、紅茶マウスだけ腸内の短鎖脂肪酸の量が増えた
って感じだったんですよ。短鎖脂肪酸ってのは腸内細菌が食物繊維を分解して生まれる成分で、よぶんなカロリーの吸収をブロックしてくれたり、腸内を守ってくれたりするすばらしい物質なんですな。
つまり、緑茶と紅茶はダイエット効果については同じぐらいだけど、もしかしたら腸内環境の向上については紅茶のほうが上なのかもしんないわけっすね。
紅茶よりも緑茶のポリフェノールのほうが健康メリットが大きいことはよく知られていた。緑茶にふくまれる物質は血液や組織に吸収されやすいからだ。
しかし、この実験では、紅茶のほうが特定のメカニズムを通じて腸内細菌に影響をあたえ、ヒトに対しても健康と減量に役立つ可能性が出てきた。
ってことで、一部の人には紅茶のほうがメリットがデカかったりするのかも。
紅茶のポリフェノールは緑茶ほどスムーズに吸収されない。そのため、緑茶とりも長く腸内に残り、細菌に影響をあたえる。
とのことですんで、お腹が弱い人やアレルギー体質な人は、紅茶でなんらかの効果を得られるかもしれません。私もまだ鼻炎が万全じゃないので、紅茶を取り入れてみるかねぇ。