足の筋肉を重点的に鍛えたい人に最適かもしれない「レストポーズ法」とは?
https://yuchrszk.blogspot.com/2018/06/blog-post_54.html?m=0
このブログではいろんなトレーニングテクを紹介してるわけですが、今回は「レストポーズ法」ってのを取り上げてみようかと。
これは1960年代からメジャーになった手法で、ひとつのメニューを細かいサブセットに分けつつ、短い休憩をはさみながら行います。たとえば、
- あらかじめ「100kgのベンチプレスを全部で20回やるぞ!」と決めておく
- もし8回やって疲れたら10〜30秒だけ軽く休憩
- さらにベンチプレスを続け、もし今度は4回で疲れたらまた10〜30秒だけ軽く休憩
- このプロセスをくり返して、ベンチプレスの総回数が20回になるまで続ける
みたいな感じっすね。事前に「1セット8〜12回を3セットやるぞ!」と固定するんじゃなくて、トータルの回数だけ決めておくわけですな。
筋トレユーザーのあいだでは「停滞期の突破にいい」とか「筋力アップにいい」などと言われてまして、それなりに人気が高い印象。わたしもたまーに使ってる手法であります。
なんで急にこんな話をしだしたかと言いますと、近ごろ「レストポーズ法」の効果を確かめた良い論文(1)が出たからです。
これはカトーリカ・デ・ブラジリア大学の実験で、18人の男女が対象。みんな1年以上の筋トレ歴を持ち、普段は1セット8〜12回を3〜4セットずつ行う定番のトレーニング法を採用してたらしい。
実験では全体を2つのグループにわけてまして、
- 定番の筋トレ:1RMの80%の負荷で6回 × 3セット。セット間の休憩は2〜3分
- レストポーズ:1RMの80%の負荷で、1メニューごとに18回を行う。「もう体が動かない!」と思うたびに20秒ずつの休憩を入れる
って感じになっております。トレーニングは週4のペースで、
- 月曜日と水曜日に胸、肩、二の腕を鍛える
- 火曜日と木曜日に足、背中、力こぶを鍛える
みたいに設定したらしい。実験の期間は6週間で、そこから2つのグループにどんな違いが出たかと言いますと……
- 筋力:筋力の発達については両グループとも目立った違いはなし
- 筋肉量:足の筋肉量はレストポーズグループのほうが増えていた(11% vs 1%)。胸と腕には差がなかった
- 筋持久力:レッグプレスの疲れにくさはレストポーズグループのほうが増えていた(+27±8% vs +8±23%)。ベンチプレスとバイセップカールには違いなし
- 体型:体脂肪率には両グループには違いがなし
だったそうな。下半身のトレーニングにははっきりした差が出てますねー。
まぁそこまで劇的な違いではないんで、あとは好みで使うべきではありましょう。具体的には、
- 足の筋肉にこだわりたい人
- 伝統的なトレーニングで筋肉の発達が停滞した人
- 1回のトレーニングの時間を短くしたい人
などは試してみてもよいのではないかと思う次第です。わたしも「いつものトレーニングスタイルに飽きたなー」みたいなときには使ってる感じですね。