「咳止めシロップ」ってそもそも効果が無いんですってよ
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/01/blog-post_28.html?m=0
アメリカ化学会が咳止め薬をDIS
アメリカ化学会の動画(1)を見てたら、「咳止め系のクスリってあんま意味ないよ!」って話になっててビビりました。うーん、知らなかった。
ここで取り上げられてるのは、信頼のブランド「コクラン共同計画」の2014年論文(2)。過去に出た咳止め研究29件から4,835人のデータをチェックしたレビュー論文になっております。
ただ、ひとくちに「咳止め」と言ってもいろんな成分がありまして、
- 抗ヒスタミン系
- 気管支拡張系
- 粘液溶解薬
- 脳神経に作用する系
といったあたりが取り上げられてました。とりあえず、たいていの咳止め薬はカバーしてるんじゃないかと。
咳止めに関する実験は質が悪い
その結果を並べていくと、
- 気管支拡張系は結果がバラバラでよくわからない
- 抗ヒスタミン系には意味がなさそう
- いろんな成分をミックスした場合は効果があるかもしんないけど、そもそも実験の質が悪いんでなんとも言えない
- 副作用もあるので子供に使うときは注意してね
みたいな感じ。どうにも実験データがバラバラでハッキリ言えないし、そもそも実験デザインが良くないですよーってことらしい。
咳止めに効果があったとしても小さすぎる
で、もうひとつはBMJに出た2002年のメタ分析(3)。15件の実験から2,166人分のデータをまとめたもので、やや古い論文ながらも科学的な信頼性は高め。
こちらもすべての咳止め成分をチェックしてまして、
咳止めの市販薬はオススメできない。効果を保証する上質なエビデンスがないからだ。「効果があった」とするデータを見ても、その効果量は小さいため、現実的に意味があるとは思えない。
って結果だったらしい。こちらはバッサリですね。
結局、咳を止めるにはどうすればいいのか
そんなわけでアメリカ化学会が薦める咳止め法としては、
- 熱いシャワーを浴びる
- たくさんの水を飲む
- キャンディをなめる
- 普通の咳は自然に治るのでほっとく
といった感じみたい。とにかく体をリラックスさせて、水分をたっぷり摂ろう!ってのが基本らしい。なるほどねぇ。