ビタミンB2で筋肉痛が改善!運動能力もアップ!みたいな話
筋トレの原因は酸化と炎症
筋トレの大敵と言えば「筋肉痛」。誰にでもおなじみの現象ですが、その原因はいろいろでして、
といったあたりが提唱されております(1)。意外とややこしい状態なわけっすね。
で、このなかでも近ごろよく聞くのは「炎症と酸化」の問題で、ポリフェノールやEGCGやオメガ3が筋肉痛に効くんじゃないの?とも考えられてるんですな。実際、NSAIDsみたいな抗炎症薬(アスピリンとか)が筋肉痛をやわらげたって話もいくつかあったりしますしね。
ビタミンB2が筋肉痛に効く?
そんな状況下、新しい論文(2)では「リボフラビンが筋肉痛に効くんじゃない?」って話になってて使えそうな感じ。リボフラビンってのは、いわゆるビタミンB2のことです。
これは32人のランナーを対象にしたRCTで、2016年にカリフォルニアで開催されたウルトラマラソン大会に出場した人だけを選んだらしい。まずは全体を2つのグループにわけまして、
- レース前に100mgのリボフラビンを飲む(1日の必要摂取量のだいたい80倍ぐらい)
- レース前に95mgの糖質を飲む
って状態にしたうえで161kmのレースにチャレンジしてもらったそうな。
そのうえで、48km地点、90km地点、126km地点、レース直後、レース後から5日補、10日後の6ポイントで参加者たちに筋肉痛のレベルを採点させて、どんな違いが出るかをチェック。さらに、レース後に400m走を4〜5回ほどやってもらい、運動のパフォーマンスに差が出るかもみたらしい。
ビタミンB2で筋肉痛と運動能力が改善
そこでどんな違いが出たかと言いますと、
- すべてのデータをひっくるめると、リボフラビンを飲んでも筋肉痛は変わらず、走力も上がらなかった
- ただし、レース中とレース後5日までのデータで判断すると、リボフラビンを飲んだほうが筋肉痛はやわらぎ、400m走のタイムも向上していた。筋肉痛は10点満点で1.5ポイントの差
って感じです。どうやらリボフラビンは筋肉痛に効きそうなんですが、いまいち判断が難しいとこがありまして、
- ウルトラマラソン級の負荷じゃないと効かないかも?
- ウルトラマラソンほど長時間の運動(20〜30時間)をしないと効かないの?
といった疑問は残っちゃうところではありましょう。日常の筋トレに使えるかどうかといえば、よくわからんのですよね。
結局、抗酸化物質なら何でもいいのかも
ただし、過去のデータなんか見てますと「タルトチェリーで筋肉痛が激減!」(3)とか「チェリーが運動後のリカバリーに効いた!」(4)みたいなデータもありまして、抗酸化物質が筋肉痛をやわらげる可能性は高そうな気もしております。
その意味では、ここで取り上げたリボフラビンだけでなく、ベリー類やショウガみたいに高い抗酸化能を持った食品はすべて有力な候補じゃないかと思う次第です。筋肉痛 にお悩みの方は試してみるとよさげ。