糖の処理能力が下がった人はマグネシウムを飲むと心疾患リスクが下がるよ
心疾患リスクを下げるのにマグネシウムが効く?
ご存じのとおり、糖尿病は心臓の病気で死ぬ確率を高めるわけです。体内にあふれた糖がジワジワと血管を傷つけていって、やがて心疾患につながってくんですな。
糖尿病までいかずとも、これは糖の代謝が衰えた人には必ずつきまとうリスクのひとつ。何はなくとも糖の処理能力だけには気をつけときたいところです。
で、この問題に対して「マグネシウムが効くのでは?」って説があるんですよ。当ブログではおなじみのサプリで、睡眠やメンタルの改善にも役立つと言われる必須ミネラルのひとつっすね。
糖による血管ダメージにマグネシウムが効く
実は、糖の処理能力が劣化すると体内のマグネシウムが減る傾向がありまして、そのせいでさらに全身の炎症が進み、酸化ストレスが激増し、さらに糖の処理能力を削っていくんですね。ならば、足りないマグネシウムを補ってやるのが重要なのではないか、と。
もちろん根本的な対策にはならないんですが、糖尿病において心疾患リスクは必ずつきまとう現象なので、こいつが減るだけでもうれしい話かと思われます。
ってところで新しく出た論文(1)では、「マグネシウムが血管や心臓のダメージに効くかをガッツリ調べたよ!」って内容になってて参考になります。
1日384mgのマグネシウムで心疾患リスクが有意に低減
これは、過去に行われたマグネシウムと心疾患の実験データをまとめたメタ分析になっております。質が高い1,694人分のデータを精査しいて、だいたいの実験期間は平均12週間。1日384mgのマグネシウムを使っていて、それぞれの、
- 空腹時血糖値
- HbA1c
- 総コレステロール
- LDLコレステロール
- HDLコレステロール
- 中性脂肪
- 血圧
といった要素にどんな変化が出るかをチェックしてったわけですな。
そこでどんな結果が出たかと言いますと、
- マグネシウムの摂取により…
- 空腹時血糖値が4.6 mg/dL減!
- HDLコレステロール3.2 mg/dL増!
- LDLコレステロール10.7 mg/dL増!
- 中性脂肪15.3 mg/dL減!
ぐらいの有意な効果があったそうな。いっぽうで空腹時インスリン、HbA1c、総コレステロール、最低血圧には影響がなかったようなんですが、それなりに良い成績が出てますねー。
ちなみに、これは糖の処理能力が衰えた人を対象にした数値でして、完全に糖尿病を患った人の場合は、もっと改善値がアップするとのこと。これまたよろしいですな。
まとめ
ってことで、自分の糖代謝に不安がある方は、心疾患リスクの予防としてマグネシウムを飲んどくのはアリ。もちろん、そこまで劇的な改善値じゃないので、最終的にはカロリー制限と運動が必須になるとは思いますが。