「疲れにくい体」を手に入れたければセルフコントロール能力を上げてみたら?というテキサスA&M大学研究
セルフコントロール能力って大事よねーって話をよく書いてるわけです。目の前の欲望に負けない能力ですな。
事実、セルフコントロールが高いと幸福度は高くなるし、体型もスリムに維持しやすくなるし、収入もメンタルも向上するってデータが出てたりしますからね。とりあえず身につけておいて損はなかろうと思うわけです。
で、新しい研究では、「セルフコントロールが強い人は空腹と疲れ知らず!」って結論(1)になってておもしろいです。
これはテキサスA&M大学の研究で、5,500人の学生に調査を行ったものです。まずは「悪い習慣を止めるのに苦労しますか?」や「長期目標をこなすのは得意ですか?」といった質問をして、全員のセルフコントロールレベルをチェック。
そのうえで、それぞれの睡眠時間、食事の習慣、最後に風邪を引いた時の状況なんかも尋ねていったそうな。
最後にすべてのデータをまとめて何がわかったかと言いますと、
- セルフコントロール能力が高い人ほど、肉体的な衝動を感じない!
ってことです。自分を抑制できる人ってのは、そもそも他の人より空腹、ストレス、風邪の症状を体験しない傾向があるんだそうな。
さらには、
- セルフコントロール能力が高いと、他人より疲労感を感じにくい
って傾向も出てまして、これまたうらやましいポイント。なんでこういう結果が出たかは謎ですが、データを見てるとセルフコントロールができる人ほど睡眠の質も良いみたいなんで、そのへんが大きいのかもしれませんが。
研究チームいわく、
今回の結果は、セルフコントロール能力が高い人ほど、人生にネガティブな結果をもたらす行為を避け、生活に一定の構造をあたえるという従来のデータを支持している。
例えば、調査のどの時点においても、セルフコントロール能力が低い人は、セルフコントロール能力が高い人にくらべて睡眠が20分ほど短い傾向があった。1週間のスパンで見れば、この差は2時間の睡眠不足に積み重なっていく。この睡眠負債が、健康や行動に深刻な違いをもたらすのだ。
とのこと。とにかく、セルフコントロール能力の差が、人生のあらゆる側面にジワジワと差をつけていくんだ、と。その結果として、他人より疲れにくかったり、空腹感に強かったりといった違いになるわけっすな。
もちろん、この研究は学生しか対象にしてませんし、観察研究なんで因果関係もよくわからない感じ。セルフコントロールがあるから疲れに強いのか、疲れに強いからセルフコントロールが上がるのかは謎であります(どっちの経路もありそうですが)。
まぁいずれにせよ、セルフコントロール能力が高くなるほど、疲れやストレスが低くなるってのは良い話じゃないでしょうか。言われてみれば私も30代のころより格段に疲れにくくなってますが、これは単に運動を始めただけじゃなく、誠実性が上がったのも大きいのかもしれませんなぁ。