腹筋運動を6週間やったらどれぐらいお腹の脂肪って減るの?みたいな実験
よく「腹筋を割るにはカロリー計算必須!」みたいな話を書いてるわけですが、実際に「腹筋運動ってどれぐらいお腹の脂肪に効くの?」って問題を調べてくれた論文(1)が出てましたんでご紹介。クランチとかシットアップみたいな定番の腹筋運動で、どこまでバキバキの腹になれるか?ってことですな。
これはサザン・イリノイ大学の実験で、運動をあんましてない男女24人を対象にしたもの。年齢は18〜40歳で、まずは全員の体脂肪や筋肉量を調べた後で、2つのグループにわけております。
- 腹筋運動しまくり
- なにもしない
実験期間は6週間で、このあいだは食事の量に違いが出ないようにカロリーを調整。腹筋運動を指示されたグループはどんなメニューをこなしたかと言うと、
- クランチやシットアップ、レッグレイズといった定番のメニューを7種類行う
- それぞれのメニューは1セット10回を2セットずつ
- 週に5回のペースで腹筋運動を行う
って感じ。筋トレ好きだと物足りない量でしょうが、運動の未経験者には辛いレベルかもしれませんねー。
さて、6週間後に再びみんなのお腹の脂肪を計測しなおして、なにがわかったかと言いますと、
- 腹筋運動をしたグループは、なにもしなかったグループとくらべて、お腹の脂肪、ウエストサイズ、体重は何にも違いがなかったよ!
だったそうです。週5のペースで腹筋運動を6週間ほど続けて見ても、体型にはなんの良い影響もないんだ、と。いやー、まいっちゃいますな。
まぁ当然と言えば当然の話でして、そもそも腹筋運動って激しくカロリーの消費量が低いですからねぇ。ただでさえ運動しただけじゃ痩せにくいのに、腹筋だけ鍛えてもどうにもならないのは自明と申しますか。
では、腹筋運動は無意味かと言えばそんなことはありませんで、
- 腹筋を鍛えたグループは、シットアップの回数が増えたよ! (47 ± 13回 vs 32 ± 9回)
って違いは出ております。とりあえず腹筋運動だけやっても見た目の改善には意味がないけど、筋持久力はちゃんと成長するわけっすな。これも当たり前といえば当たり前ですけど。
そんなわけで、以上の話をまとめると、
- 腹筋を割りたきゃ運動よりカロリーにこだわろうね!
- 運動を組み合わせるときは、腹筋運動よりカロリーを消費するエクササイズがいいよ!(普通に有酸素運動とか)
って感じですな。あと当然ながら、この実験からすれば、テレビ通販でやってる腹筋マシンなんかも無意味ってことになりますわな。