実は美肌にも育毛にも効く?睡眠以外にも使える「メラトニン」の効果6選
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当ブログでは、眠れない人にはメラトニンってサプリをよくオススメしています。脳の視床下部に働きかけて体内時計を調整する効果がありまして、徹夜仕事なんかのせいで睡眠が乱れたときにはかなり効果的(ただしストレス性の不眠には効かないのでご注意を)。
もっとも、メラトニンのご利益は睡眠の改善だけにとどまらないのがおもしろいところ。かなり前にも「ミトコンドリアで体脂肪が減るかも?」なんて事例を紹介したとおり、ほかにもいろんな可能性がありそうなんですな。
ってことで、ここでは睡眠だけじゃないメラトニンのメリットについてまとめとこうかと。
1.メラトニンと抗酸化作用
おそらく、睡眠のほかにもっとも作用が認められているのは抗酸化のメリット。これについては2004年のレビュー論文(1)がくわしくまとめてくれとります。メラトニンを飲むと何が良いかというと、
- そもそもメラトニン自体が活性酸素とくっついて無害化する作用を持っている(2)
って感じ。酸化ダメージを2方向からやわらげてくれるわけですねー。その効果がどのレベルかはハッキリしないものの、なかなか気になるところではあります。
2.メラトニンと抗がん作用
メラトニンで癌がやわらぐ!というとインチキ臭いですけど、実は2005年にメタ分析(3)が行われてたりします。これは643人分のデータをまとめたもので、腫瘍ができた患者にメラトニンを飲んでもらったら、1年後の生存率があがったというんですな。その効果はメラトニンの用量に比例して高まり、癌の種類は問わなかったとか。
その理由としては、メラトニンが抗がん作用を持つプロテインを増やしたり(3)、免疫システムを改善したり(4)といった作用によると考えられてますが、くわしいとこは不明。なかなか有望な話ではないかと思われます。
3.メラトニンと逆流性食道炎
わりと有名なのが、メラトニンで胃の働きが良くなる効果。たとえば2010年の実験(4)では、逆流性食道炎の患者さん36人にメラトニンを飲んでもらったところ、症状が改善したとか。このほかにも、過体重の男女30人を対象にした実験(5)でも、メラトニンを飲んだら胃潰瘍の発症率が下がったなんて結果が出てたりとか。なかなか使えそうな成績を出しております。
まぁ、基本的にはオメプラゾール(胃酸を抑えるクスリ)の効果が高いようなので、逆流性食道炎にお悩みの方は、メラトニンと併用してみるぐらいの気持ちでいいかも。
4.メラトニンと美肌
続いて「メラトニンで美肌になるかも?」みたいな話。というのも、2012年のレビュー論文(6)などを読むと「メラトニン入りのクリームを塗ったら肌の光老化が鎮まったよー」みたいな報告が出てるんですよ。その理由は、上述のとおりメラトニンには抗酸化作用があるから。紫外線のダメージは肌に活性酸素を生むんで、抗酸化物質が効くんですよね。
もっとも、このレビュー論文では「メラトニンを飲んでも肌には効かないよ!」って結論なのが残念なところ。メラトニン入りクリームの発売が望まれますな(米Amazonでは普通に売ってたりしますが)。
5.メラトニンと育毛
こちらもうさん臭い話のようですが、実は「メラトニンで毛が生えた!」って実例があるんですよ。直近だと2012年の実験(7)が有名で、AGAに悩む男女30人に90日ほどメラトニン入りクリームを塗ってもらったところ、脱毛量がハッキリと減ったんですな。こちらも抗酸化作用のおかげじゃないかと考えられてますが、くわしいとこは不明であります。
ちなみに、この論文は過去の文献もいろいろ参照してまして、一部のデータでは「脱毛が止まったどころか新しい毛が生えた!」なんて報告もあったりします。
ただし、こちらも効果を出すにはメラトニン入りクリームが必須なんで、日本では手に入れづらいのが難点。iHerbで扱ってくれればいいんですが…。
6.メラトニンと脳のプロテクション
これは抗酸化作用とつながる話ですが、どうもメラトニンには脳のダメージを守る作用もあるっぽいんですよ。たとえば、
- メラトニンを飲ませたラットの血液脳関門(脳を有害物質から防ぐバリア)が強化された(2013年,4)
- メラトニンを飲ませたラットのアルツハイマーやパーキンソン病が改善した(2002年,5)
などなど。まー、いずれも動物実験の段階なんでアレですが、今後に期待が持てそうな雰囲気は出しております。