このブログを検索




腸内フローラを豊かにするために役立つ野菜はどれだ?問題

Cabbage

 

発酵食品は食塩が多い問題

発酵食品に関するご質問をいただきました。

 

いつも楽しく読んでます。パレオさんはよく腸内細菌のために発酵食品をおすすめされてますが、食塩は大丈夫なのでしょうか…。漬物とか好きなんですけど食塩が多いのが気になります。

 

とのこと。いやー、あんま考えたことなないテーマでしたが、言われてみればそうですね。ぬか漬けもキムチも結構な量の食塩が入ってますもんねぇ。確かにあんまドカドカ食うのはよろしくないかもしれません。

 

 



生野菜にもバクテリアは住み着いている

さて、その対処法なんですけど、すごくシンプルです。ひとことで言えば生野菜をバリバリ食べればOKじゃないかと。

 

 

というのも、あんま言われないポイントですが、野菜にも普通に大量のバクテリアが住み着いていて、様々なコロニーを形成してるんですよ。なので、野菜を生で食べれば、ちゃんと多様な細菌を取り込むことができるんですな。

 

 

食べるのはスーパーの野菜でOK

そこで参考になるのが2013年の実験(1)であります。これはコロラド大学の研究で、町中のスーパーで売ってる普通の野菜とオーガニックな野菜を調べて、どれだけ多様な細菌が住み着いてるかを調べたんですね。

 

 

そこで、わかったことはこんな感じです。

 

  • 桃、アルファルファ、リンゴ、ペッパー、キノコには多彩なバクテリアのコミュニティができている
  • オーガニック野菜だからといって多彩なバクテリアが住み着いてるわけでもない(野菜の種類によって様々)

 

 ってことなんで、普通に生野菜を食べればOKではないかと。もちろん、重量あたりの細菌数は発酵食品のほうが断然多いものの、質問者さんがおっしゃるとおり、そんな大量に食べるわけにもいかないですからねぇ。また、発酵食品にはヒスタミンが多いので、不対象の方なんかにも生野菜はよろしいのではないかと。

 

 

総合的にはキャベツがいいかも

で、生野菜にもいろいろありますけど、個人的におすすめなのはキャベツですね。というのも、キャベツってのは善玉菌の定番であり乳酸菌がかなり豊富なんですよ(2)。

 

 

まぁ細菌の多様性って意味ではリンゴやキノコに劣るんですけども、リンゴはそんなに量を食べられないし、キノコは加熱しないといけないので、腸内フローラを豊かにするには向いてない感じ。いっぽうでキャベツは生でも食べやすいし、外側の葉っぱさえ取っちゃえば農薬の問題も防げますしね。私が鳥貴族にいくとキャベツのおかわりばかりするのも、これが理由のひとつ(笑)

 

 

もちろん、キャベツばっか食べると偏りが出ますんで、いろんな生野菜を増やすのも大事な点はご了承ください。あくまでキャベツを中心にまわしていったらどうですか?ぐらいのご提案です。

 

 

また、その際にどんなキャベツを選ぶべきかって問題もありますけど、基本的に新鮮なほどいいのは間違いないです。ただしあんまり考えすぎてもアレなので、普通にスーパーで買って早めに消費するぐらいの考え方でよいかと思われます。どうぞよしなにー。

 


スポンサーリンク

スポンサーリンク

ホーム item

search

ABOUT

自分の写真
1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

INSTAGRAM