老化防止から筋力維持まで!クルクミンの正しい実力をガッツリ調べたぞ!というレビューの話
このブログで、めっちゃよく出てくる成分のひとつが「クルクミン」。カレーのスパイスとして知られるターメリックの成分で、ここ数年「老化防止に役立つ!」「脳にいい!」みたいな報告がめっちゃ増えているんですよ。
というのも、クルクミンは抗酸化作用や抗炎症作用が強力な成分でして、年を取ると誰もが悩まされる「酸化ストレス」や「慢性的な炎症」を軽減する効果があると考えられ、近年ではサプリメントとしての人気も上がっているんですな。
個人的にもクルクミンには一目置いてまして、定期的にサプリメントを服用していたりします。具体的なブランドについては「めっちゃ抗炎症作用が高い「ターメリック」のベスト」をご覧ください。
で、最近発表されたレビュー(R)も、クルクミンの実力をチェックしたもので、「クルクミンのサプリメントは脳の機能や筋肉の健康にメリットがあるのか?」ってポイントをチェックしております。誰でも年齢とともに記憶力や筋力の低下が起きるもんですが、この問題に対して、クルクミンにはメリットがあるのかってところを調べてくれたんですな。
クルクミンが影響を及ぼす3つの分野
今回のレビューでは、15件の過去研究をもとに、クルクミンが「認知機能」「筋肉の健康」「神経変性疾患」にどんな影響を与えるのかを検証。その結果をざっくりまとめると、以下のようになります。
1. クルクミンで記憶力と学習能力が上がるかも
高齢になると誰しも感じるのが記憶力や学習能力の低下。当然、私も大いに悩まされているわけですが、この点に関して、クルクミンはなかなか有望な結果を見せております。このレビューでまとめられた6つの試験のうち、5つの試験で「クルクミンを摂取した高齢者が認知機能テストでより良い成績を示した」という結果が確認されてまして、具体的には、記憶力が向上し、タスク解決スピードも速くなったんだそうな。
たとえば、ある試験ではクルクミンを摂取したグループは、短期的な記憶力テストで、プラセボを摂取したグループよりも優れた成績を収めたとのこと。また別の研究では、クルクミンによって「課題解決までのスピード」が向上しており、これは日常生活でも役立ちそうなメリットですね。要は、クルクミンによって「物忘れが減った」「考えがまとまりやすくなった」という実感が得られるかもしれないわけですな。
まぁ、これらの試験の参加者は、すべて認知症の兆候がない健康な高齢者に限られているので、すでに認知機能が低下している人に対しては、どこまで同じ効果が得られるかはまだわからないんですが。
2. クルクミンで筋肉の低下を防げるかも
年齢とともに進行する筋力の低下は、健康寿命にも大きく関わる問題のひとつ。今回のレビューでは、クルクミンが筋力の低下にも有効だとも報告してまして、2件の臨床試験で「クルクミンを摂取したグループは、筋力テストでプラセボを摂取したグループよりも高いパフォーマンスを発揮した」って結果を確認しております。つまり、クルクミンが筋肉の健康をサポートしてくれるかもしれないってことですな。
このような効果があるのは、クルクミンには炎症を抑える作用があるため、筋肉の炎症による損傷を減少させる効果があると考えられています。また、クルクミンの抗酸化作用により、筋肉の疲労や酸化ダメージが軽減されるため、より長期間にわたって筋力を維持できる可能性があるのです。
3. クルクミンで認知症を予防できる……かどうかはよくわからない
認知症やパーキンソン病といった神経変性の問題は、現在では予防や治療が難しいため、老化による影響が特に大きい分野。こいつにクルクミン効くとしたら最高なんですが、残念ながら今回のレビューではそれほど良い結果は出ていないのでした。
たとえば、パーキンソン病について調査した試験では、クルクミンの有益性は確認されなかったとのこと。また、アルツハイマー病に関しては、人間での研究データが不十分で、現在あるデータの多くが動物実験によるものなので、現時点では「クルクミンが認知症に効くとは言い切れない」ってのが実情っすね。
というわけで、今回の結果を見ても、「やっぱクルクミンは良さそうだよなぁ…」と思うしかないわけですが、このデータによれば現時点では以下のような注意点もあるのでご注意ください。
- 適切な摂取量が不明確:クルクミンの理想的な摂取量や、どれくらいの期間で効果が表れるかは、まだ明らかになっていない。このレビューを見てみる限りでは、クルクミンを数ヶ月間ぶっ続けで飲んだとしても特に問題は起きず、これといった副作用も報告されていないので、普通に飲み続ければいいんだろうと思いますが。
- 吸収率の悪さ:クルクミンの最大の課題は、体内に吸収されにくいという点。クルクミンは脂溶性成分であるため、体にうまく取り込まれないことが多い。この点については、いろんな対策が試みられているので、吸収率をアップする処理をしたサプリメントを選ぶべし。
- 作用メカニズムの不明確さ:クルクミンが、実際に脳や筋肉に対してどのようなメカニズムで効果を発揮しているのかは、まだよくわかっていかったりもする。まぁ普通に考えれば抗酸化や抗炎症作用が働いているんだけど、より詳細なメカニズムを理解するにはまだ時間がかかりそう。
これらの注意点をふまえてさえおけば、クルクミンのサプリメントは「認知機能の低下予防」「筋力低下の抑制」という観点から試してみる価値がありそうであります。自分でも今後も使っていこう……。