結局、タンパク質はどれだけ摂ればいいのか?
先日「肉とチーズはタバコと同じぐらい体に悪い!」って研究にイチャモンをつましたが、そのからみで「タンパク質はどれだけとるのがいいの?」ってご質問メールをいただきましたんで、思うところを書いてみます。
とりあえずは厚労省の基準がオススメ
といっても難しいことは何もなくて、最低限の基準を満たしたいときは、厚生労働省がオススメしてるタンパク質の摂取量を守ればOK。具体的には、
成人の推奨量(g/日) = 0.72 × 体重(kg) × 1.25
の計算式で出すことができます。国民統計から算出した基準なので、このレベルさえキープすれば健康面で問題は出ないはず。逆にこのタンパク質量を下回ると、筋肉は落ちるし肌は衰えるし骨は弱るしでヤバいことになります。
ただ、これだと計算がめんどうなんで、個人的には、
成人の推奨量(g/日) = 体重 × 1
の計算でいいと思っています。厚労省の基準よりは少し多めになりますが、筋肉を維持するにはまぁこれぐらいは必要でしょう。
ダイエッターは体重×1.6gで
基本的なタンパク質量については以上ですが、それだけだと面白くないんで、今度はダイエッター向けのタンパク質量について。
タンパク質には「空腹感を減らしてくれる」効果がありまして、ダイエット中には積極的に摂りたい成分。このあたりは疫学研究がたくさんありまして、タンパク質を多めにとったほうが満足感が高いので、最終的な摂取カロリーは少なくなることが明らかになっております。
また、ご存じのように、ダイエット中はカロリー制限のせいで筋肉が減るため、いつもより多めのタンパク質が必要。具体的な摂取量については議論がわかれますが、信頼がおけそうなところでは2005年の研究(1)がありまして、
ダイエッターの推奨量(g/日) = 体重 × 1.6
のタンパク質をとると、より効率よく体重と体脂肪が減ったとの結果が出てますんで、このレベルを目標にすればよいかと思います。
まとめ
そんなわけで、オススメのタンパク質摂取量についてでした。ちなみに、パレオダイエットの世界では、「代謝が正常なら自然と最適なタンパク質の摂取量を体が判断してくれる」というんですが、わたしはそこまでの境地にはいたっておりません。油断すると、つい食べ過ぎちゃうんですよねぇ…。