「仕事に意味が感じられない!」を解決するコロラド州立大学式「SPIRE」フレームワーク
↓のような長いタイトルの本を読んでおりました。
ざっくり言えば「ポジティブ心理学のアイデアを仕事に活かそうぜ!」みたいな本なんですが、当第一の専門家がいろいろ書いてて楽しいんですな。
中でも個人的に楽しかったのが、マイケル・シュテーガー博士が書いた第5章。博士はコロラド州立大学の心理学者で、「意味の感覚がある人生ってどんなの?」みたいなテーマをずっと研究してる人であります。
で、この本の中で博士は、過去40年のリサーチにもとづいて「仕事で意味の感覚を持つにはどうすればいいの?」って問題を、「SPIRE」ってフレームワークにまとめてくれたんですな。簡単に言えば、「楽しく仕事をするために必要な5つのポイント」みたいなもんです。
言わずもがな、仕事に意味を感じてるか?ってのは幸福研究の大事なポイントで、ジョブクラフティングのゴールでもありますからねぇ。これは気になるところでしょう。
SPIREのフレームワーク
さて、「SPIRE」はアクロニムになってまして、以下の要素の頭文字を取っております。
1 Strengths(強み)
自分に特有の「強み」や「能力」に気づき、それを仕事に活かせるかどうか。もしそれで仕事の基本的な「やるべきこと」の範囲を超えちゃっても全然OK。
ここらへんは大量のリサーチでバックアップされてて、当ブログでも「自分の強みを活かすすと鬱傾向が改善するよ!」なんてデータを紹介したことがありました。取り急ぎ、VIA-ISテストやストレングスファインダーなんかで「強み」を知っとくといい感じ。
2 Personalization(個別化)
仕事を自分の価値観に近づけ、作業に対して主導権を持ったような感覚を得ること。
というと、なんだか難しそうな定義ですが、要するにジョブクラフティングの発想と同じことです。仕事を「他人事」じゃなくて「自分ごと」にすること……みたいな感じになりましょうか。
3 Integration(統合)
仕事の内容やモチベーションを、人生の他の要素と統合すること。
って、これもちょっと難しそうですが、ざっくり言えば「仕事とプライベートの自分を分けるな!」みたいな話です。もし「人様の役に立つぞ!」ってモチベーションで仕事をしてるなら、プライベートでも同じように行動したほうがいいよーってことですな。
当然、仕事とプライベートは地続きなんで、労働で感じてる「意味」が、人生の他の要素にもつながってた方がいいわけっすね。
4 Resonance(共鳴)
組織の中心的な価値観と、自分の個人的な価値観がつながってること。
これはわかりやすいっすね。自分の会社の理念が「社会に貢献」だったら、自分の価値観からそれに近いものを探していけばいいよーって話です。もちろん「利益の追求!」に心から共鳴できるならそれもあり。
いっぽうで「どうしても会社に共鳴できるものがない!」と思ったなら、うーん、辞めるしかないかもですなぁ。
5 Expansion(拡張)
自分の仕事が社会全体の利益につながる方法を探すこと。自分の関心が個人レベルを超えて、より広い意味に広がっていくとOK。
これもわかりやすい話で、個人や身の回りのレベルだけじゃなくて、もっと広い範囲にメリットを与えてるんじゃないか?と考えてみるわけっすな。まぁ実際のところ、どんな仕事だろうが大きく見れば人様のお役に立ってるはずなんで(じゃないと利益が出ない)、そこらを意識してみると良いのではないかと。
まとめ
ってことで、仕事のモチベーションを上げるために必要なフレームワークでした。確かに、この5つを満たしたら、いかにもやる気が出そうであります。
とはいえ、一気に全手のポイントに取り組むのも現実的じゃないんで、ひとまずは「強み」の調査からやってみたら良いのではないかと。