定番の不安撃退テク「心配の先延ばし」の正式なお作法の話
不安の対策法はいろいろありますが、定番のひとつに「心配の先延ばし」って方法があります。名前のとおり「あとで心配するぞ!」と決めちゃう方法で、有効性が高いテクニックとして、定番書(R)でも紹介されてるケースが多いはず。
過去には当ブログでも軽く取り上げたことがあったんですが、そういえばちゃんとしたやり方を取り上げたことがなかったんで、簡単にまとめておきます。
では、まずはやり方から見ていきましょう。
ステップ1:準備
手始めに「心配する時間」を決めましょう。
- 私が心配事をするのに最適な時間帯は何時だろうか?
- 私が誰からも邪魔されずに心配できる時間帯はいつだろうか?
といった質問を自分に投げつつ、「毎日◯◯時から◯◯分ぐらい心配をする」といった形で、心配ごとに割く時間を決めていただけるといい感じです。たいてい仕事終わりを心配タイムにするのが定番なので、「毎日19時から30分だけ貯金の心配をする」みたいに決めておく人が多いですかね。
ステップ2:心配事の先延ばし
いつもの生活のなかで何らかの心配事がわき上がったら、以下の手順で悩みを分別しましょう。
- 「この悩みはいますぐ行動できるものか、それとも先延ばしにしなければならない仮定の悩みだろうか?」を考える
- もし「すぐ行動できる悩みだ」と判断した場合は、すぐに行動する
- もし「仮定の悩みだ」と判断した場合は、ステップ1で決めた時間のとおりに心配する(どうしても意識が悩みごとに向いてしまう場合は、「いまは心配する時間ではないから、あとで心配するぞ」と声に出してみる)
ちなみに、ここでいう「すぐ行動できる悩み」は、「鍵が見つからない」「顧客に電話しないといけない」といったリアルタイムの悩みのこと。一方で「仮定の悩み」とは、「子供がケガしたらどうしよう」「10年後に仕事がなかったらどうしよう」「あの失敗がなければ」といった未来や過去に関する悩みです。
ステップ3:心配する
心配ごとに割り当てた時間がきたら、実際に先送りした心配をしてみましょう(もしその時点では心配していなかったとしても、必ず予定どおりに心配する)。具体的な心配の仕方としては、
- 日中に抱いた「仮定の心配」紙に書き出す
- 書き出した紙を見つつ「この心配は、いまどれぐらい自分を悩ませているだろう?」「この心配の中には、実践的な行動を起こせるような要素はあるだろうか?」「この問題を、具体的な解決につながるような実用的な問題に変換できないだろうかか?」と考えてみる
みたいになります。
ご覧のとおり非常にシンプルな手法ですが、実際に心配ごとを先延ばしにしてみると、「あれ?意外と心配しなくても問題ないんだな?」みたいな気分が生まれまして、どんどん悩みをスルーするのがうまくなるはずであります。心配癖にお悩みの方は、少なくとも一週間は続けて変化が出るかどうかをチェックしていただければと。