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「嫌われやすい人」の特徴ポイント、私見トップ5

 

こんなご質問をいただきました。

 

鈴木さんはよく「好かれやすい人」の話をしてますので、今度は「嫌われやすい人」の特徴も教えて欲しいです!好かれるよりも、嫌われる特徴をふせぐほうが効率がいいと思うのでw

 

とのことで、嫌われる人の特徴はどんなもんかと。これについては、以前に「嫌われがちな「非モテの特徴」ワースト17」みたいなものを書いてまして、ここに挙げられた要素は、おおよそ「嫌われやすい人」に当てはまるでしょう。簡単にまとめると、

 

  1. 不潔な人
  2. 怠け癖がすごい人
  3. ユーモアセンスがない
  4. 怒りっぽい/下品
  5. 人の悪口が多い
  6. 見た目が悪い

 

などの要素は一貫してリストに上がってくる印象でして、この特徴を備えた人が嫌われやすいのは間違いないでしょうね。

 

 

ただし、この研究は、あくまで「恋愛関係において嫌われやすい人」でして、「どんな条件でも嫌われやすい人とは?」と言われれば、また別の要素がいろいろあるとは思います。これについては、明確にランキングをつかるのは難しいんですけど、これまでに複数のデータをチェックしきた経験から言うと、「嫌われやすい人」の特徴として何度も見かけたのは、以下のようなポイントですね。

 

 

 

嫌われポイント1. 感情を隠す人

本音を漏らさずに、自分の感情をひた隠しにするパターン。対人恐怖がある人に多い傾向じゃないかと思います(かくいう私もこの傾向があるので、大きなことは言えないんですが)。

 

これは複数の研究で示されてて、たとえば2016年の調査(R)だと、被験者の半分にラブコメ映画を見せて「感情を抑えてね!」と指示。そのあと、また別の参加者たちに、どの被験者と仲良くなりたいと思うかを尋ねたら、感情を抑圧した人は、自然に感情を出す人よりも格段に好感度が低く、嫌われがちだったそうな。

 

これは、そもそも人間の感情表現ってのが「相手に親密さや協調性を伝えるシグナル」として進化してきたため、感情を表にしない人を見ると、私たちは「あー、この人は自分の生存の役に立ってくれないな……」と無意識のうちに判断するんですよ。確かに、テレビなど見てても、感情を隠すタレントさんは高感度が低い傾向がありますよね。

 

 

 

嫌われポイント2. 自分のことを話さずに質問ばっかする

これは上述の「感情を隠す」と似たポイントで、相手に話ばかりさせて自分の情報を提示しない人も嫌われがち。内気な人や社会的不安のある人がやりがちなコミュニケーション・スタイルっすね。

 

2013年の研究(R)でも、面識のない参加者に12分間ずつ交代でコミュニケーションをしてもらったところ、自己を開示しない人は「こいつは何かを隠している!」と思われてしまい、好感度が下がっちゃうんだそうな。

 

 

 

嫌われポイント3. 初手からハードな自己開示をしまくる人

これは上述の逆パターンで、まだ知り合ったばかりなのに、「こないだ離婚して……」とか「会社をクビになって……」みたいに激しい自己開示をぶっこんでしまうケース。想像してもわかるかと思いますが、これをやると相手の不安がかきたてられてしまい、好感度は下がるやすくなります。初手から距離感を激烈に詰めてくる人って、やっぱ怖いですからね。

 

だいたいのコミュニケーション研究を見てると、普通は趣味や子供の頃の思い出を話すぐらいで十分って結果が出てますんで、ご注意ください。

 

 

 

嫌われポイント4. 自慢を偽装する人

もうひとつ、嫌われやすい人の典型として、よく見かけるのが「偽装自慢」が多い人です。たとえば、「すっぴんなのにナンパされて恥ずかしかった」とか「最近は働きまくってて金ばっかたまっていく」みたいに、自己卑下の雰囲気をただよわせつつこっそりマウンティングを取ろうとするパターンっすね。

 

ハーバード・ビジネス・スクールの研究(R)とかだと、就職の面接に挑んだ人の4分の3以上が偽装自慢をしてたそうで、自分でも気づかずにやっちゃう人は多いみたいですな。具体的には、「私は完璧主義者で仕事ののめり込み過ぎちゃうんです」みたいなパターンが多かったらしい。

 

ただし、面接官の側は、正直に自分の欠点を述べる参加者に好感を持つ傾向があったそうで、たいていの偽装自慢はバレちゃうみたいっすね。これも気をつけたいですなぁ。

 

ちなみに、偽装自慢には、もうひとつ「他人の力を借りる」ってバリエーションもあったりします。たとえば、「有名な作家のAさんと何度か仕事をした」とか「社長のBさんと仲良くさせてもらってる」みたいに、権威がある人の名前を借りて自分を強く見せようとするパターンですね。このような行動を取る人は好感度が下がりやすく、能力も低く見えるって研究はとても多いので、こちらも合わせてご注意ください。

 

 

 

嫌われポイント5. 他人を好きになれない人

対人コミュニケーションの世界では、よく「好意の相互性」みたいなことを言いまして、これは「誰も自分のことを好きな人を好きになるし、自分のことを嫌いな人を嫌いになる」みたいな心理現象のことです。まぁこちらを嫌ってくる人をわざわざ好きになる理由がないので、これは当然のことでしょう。

 

こちらもいろんな研究(R)で効果が報告されてまして、ほぼすべての被験者は「この人は自分を受け入れてくれている!」と思えた相手には温かい態度をとり、それによって相手がこちらを好きになってくれる可能性が高まったというんですな。つまり、相手のことを好きなように振る舞えない人は、ほぼ確実に相手に嫌われてしまうわけで、これもコミュニケーションの世界ではよく見かける現象ですなぁ……。

 

 

 

ってことで、嫌われポイントをいくつか挙げてみました。あくまで私が思いついたものを並べただけなんで、実際にはもっといろんな要素があるでしょう。が、上記の要素は、間違いなくいろんな研究で見かけるポイントでして、押さえておくにこしたことはないでしょうな。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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