【質問】究極のゴール達成テク「イフゼン・プランニング」がうまく使えないのはなぜでしょうか?
こんなご質問をいただきました。
鈴木さんは、イフゼン・プランニングをおすすめしてますよね。ブログを参考にいろいろ試しているのですけど、なんとなくしっくりきません。「6時になったら掃除をする」みたいに計画するのはわかるのですけど、なんというかぼんやりした計画になってしまいます。質問がぼんやりしててすいません!伝われ!
ってことで、おっしゃるとおり、このブログではイフゼン・プランニングを何度も推奨してまして、「目標達成にはやっぱり「if-thenプランニング」が最強説」みたいな話を紹介しているわけです。
ざっくりおさらいすると、イフゼン・プランニングは「もしXが起きたら、Yをやる」って書式であらかじめ自分の行動を決めておくテクニックのこと。「だれもわかってくれない」で有名なハイディ・グラント・ハルパーソン博士などは、「200以上の研究により、イフゼン・プランニングを使うと300%高い確率で目標や目的を達成できることが示されている」と指摘してまして、なんか明確なゴールがある人は使ってみたらよろしいかと思うわけです(R)。
で、この質問者さんがどの点に迷っているのかはイマイチ謎ですが、私がこれまでに受けてきた質問を総合すると、
- ゴール設定がデカすぎるケースが多いなぁ
とは感じております。上述のとおり、イフゼン・プランニングは「6時になったら掃除をする」みたいな計画の立て方なんですけど、この時に、「掃除をしなきゃいけないけど、そもそもどこから手をつければいいんだっけ?」みたいな悩みが浮かんでしまい、そのせいでモチベーションが低下しちゃう人が意外といらっしゃるんですよ。自分の中で「掃除とは、まず机の上を拭くことだ」みたいな決まりがあればいいんですけど、「掃除」の定義があいまいだと、せっかく作ったイフゼン・プランニングの効果が下がっちゃうんですよ。
ってことで、しっくりくるイフゼン・プランニングを作るためには、自分が何にも頭を使わずに「次にやるべきこと」がわかるレベルまでブレイクダウンしておく必要があるんですね。言われてみりゃ当たり前の話なんですけど、意外と触れられないポイントかもしれませんな。
ブレイクダウンのやり方は簡単で、だいたい以下のようなステップになるでしょう。
- 目標を設定する=企画書を仕上げる、5kg体重を落とす、みたいな
- サブゴールに分解する=「企画書を仕上げる=必要な情報を集める、図版を発注する、A4で3ページにまとめる」「5kg体重を落とす=野菜を増やす、プチ断食をする、運動量を増やす」みたいな
- さらにサブサブゴールに分解する=「必要な情報を集める=パブメドを探す、J -Stageで検索する」「野菜を増やす=果物200g、葉物野菜400g、根菜200gでトータル1日800gを目指す」みたいな
- サブサブゴールごとにアクションとトリガーを作る=「パブメドを探す=アクション:パブメドを検索して企画書に使えるレベルの情報を3つピックアップする、トリガー:来週の午前10時から会社のパソコンで」みたいな
- イフゼン・プランニングに落とし込む:「来週の午前10時になったら、会社のパソコンでパブメドを検索して企画書に使えるレベルの情報を3つピックアップする」みたいな
ってことでして、ここまでガッツリと落とし込んでいけば、さすがにしっくりくるイフゼン・プランニングになるのではないでしょうか。
いずれにせよ、もっとも重要なのは、
- 脳をほとんど使わないで済むレベルで行動できるとこまでアクションをブレイクダウンする
ってところです。ここができてないと、「イフゼン・プランニングを作ったのに、いざとなったら実行できなかった!」みたいな状態にハマりがちなので、ご注意いただくといいんじゃないでしょうか。