スリムな体型を維持できない!の原因になる5つのダイエットスタイルとは?
ダイエットに成功した人の80%は、長期的に減量を維持することに失敗している!なんてデータもある昨今でございます。1〜3ヶ月ぐらいのスパンでは狙った体重まで減量できても、そのまま1年を過ぎて体重を維持できる人ってのは、ほとんどいないらしいんですな。
が、そんな状況でも、いったん達成した体重をキープし続けられる人もいるわけで、「そういう人たちは何が違うのかなー?」ってのは、ながらくダイエット研究の大きなテーマのひとつになってきたんですよね。
ってことで、アペタイト(食欲研究の専門誌)の9月号に掲載された研究(R)では、「ダイエットのスタイルが体型の維持に超重要なのでは?」ってところを調べてくれてておもしろいです。ダイエットスタイルってのは、「食事に対してどんな姿勢で取り組んでるか?」みたいなのを表した考え方で、人によっては「決めたダイエットは完全に守らねばならない!」って気持ちで取り組んでるだろうし、人によっては「痩せるのも大事だけど人付きあいも大事!」みたいな態度で食事制限をしているだろうしで、それぞれの人によって、ダイエットへ向かう姿勢は異なるはずなんですよね。
でもって、当然ながら、この個人のダイエットへの姿勢ごとに、対策が違ってくるのも容易に予想がつくところでしょう。「友人と遊ぶときはどか食いしてもOK!」と考えている人に対して、「野菜をたくさん食べると痩せるよ!」と言ってみたところで「そんなことはわかっとるわ」ってなもんですからね。
というわけで、今回の調査では、
- 一般的にはどのようなダイエットスタイルが存在するのか?
- それぞれのダイエットスタイルは、どのように私たちの減量をジャマするのか?
ってあたりをチェックし、そのうえで対策を提案してくれております。
どんな内容だったのかを簡単にチェックしておくと、
- CSIROU(オーストラリアの政府機関)のFacebook広告で参加者を集め、最終的に1047人が答えたアンケートを使う。
- 参加者の平均年齢は43歳で、全体のうち48%が正常、29%が過体重、23%が肥満だった。
- みんなの性格、食事制限、習慣、完璧主義などを調べ、ダイエットが続かない人に特有なダイエットスタイルを抽出する
みたいになります。実験デザインとしてはわりとゆるめですけど、ダイエットの失敗を考えるうえでの叩き台としては、非常に使えるのではないでしょうか。
でもって、最終的に研究チームは「ダイエットの失敗を引き起こすスタイル」を5つほどピックアップしてくれております。
- スタイル1 衝動:ものごとにコツコツ取り組む性格が弱く、楽しみを求める性格が強いタイプ。考えずに行動することが多いので、当然ながら、美味そうだけど不健康な食事にも飛びつきやすくなる。このタイプは計画を立てるのが嫌いなので、ダイエットに意欲的に取り組むには、マインドフルネスの実践で集中力を高めたり、環境を変えてみたり(食べ物を目に入らないところに置くとか)といった方法を使うのがオススメ。
- スタイル2 誘惑:このスタイルは、シンプルに食欲が旺盛で、自分の欲求をうまくコントロールできない。このようなタイプは、たとえば動的な視覚的ノイズ(テレビのチカチカ動画とか)を使ったり、テトリスのようなゲームで一時的に気をそらすことで、自分の欲求を妨害する方法を使うのがオススメ。
- スタイル3 過思考:完璧主義や自己を責める思考が多く、ダイエットに失敗したときに不安や落ち込みを感じ、そのストレスでどか食いしてしまうタイプ。このスタイルを持っている人には、認知行動療法のワークがめちゃくちゃ効くので、自覚がある方はぜひ試してみるべき。
- スタイル4 社会性:外向性が高くて人づき合いが好きなため、レストランやパーティなどに参加して、つい食べまくってしまうタイプ。このタイプは、「友人にウケたい!」という気持ちを満たすためだけに、アルコールやジャンクフード)を消費することがある。社会性に当てはまる人は、まず「人間は環境に流されやすい生き物だ!特に周囲の人間からは大きな影響を受ける!」というポイントを認識するのが第一。そのうえで、自分が社交のためにレストランに行ったり、ジャンクフードを食べたときは、その事実を日記に記すなどして、記録をつけていくのがオススメ。
- スタイル5 食通:いろいろな種類の食事にくわしく、バラエティに富んだものを食べたがるタイプ。一般に、人間の食欲ってのは、食事のバラエティによってブーストするケースが多く、スリムな体型を維持している人ほど食事の多様性は低い傾向がある。このタイプは、バラエティが豊富な食事を摂りつつも、そのなかに可能な限りヘルシーな食材(野菜とかフルーツとか)を組みこむことを意識するのがオススメ。バラエティに富んだ食事をしていても、健康的な食品を数多く取り入れた食生活を送れば、減量計画を継続できる可能性が高くなる。
ってことで、いろいろと書いてきましたが、個人的にはこの5つのダイエットスタイルは「確かにあるよなー」って印象でして、強い説得力を感じました。なかなかダイエットが長続きしない人は、この5つから自分がどれに当てはまりそうかを考えたうえで、それぞれのタイプに効くテクニックを使ってみるのがよいかもしれませんねー。