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組織心理学の専門家「時間を使いこなしたいなら、この7つはやるべきでしょう!」



タイム・ワイズ」って本をチビチビ読んでおります。著者のアマンサ・インバー先生は有名な組織心理学者で、本書は「時間の使い方」についてまとめた一冊になります。

 

 

拙著「ユア・タイム」と同じく時間感覚の問題も取り扱いつつ、ティップスも豊富に紹介してくれているので、合わせて読むといろいろはかどるんじゃないでしょうか。

 

ってことで、本書から、個人的に参考になったティップスをいくつかピックアップしておきます。

 

 

  1. ToDoリストの代わりにMightDoリストを作る

    ToDoリストを使うと、やり残したタスクが山積みになり、お手軽な作業にばかり時間を費やすだけに終わるケースが多い。この問題を避けるには、ToDoリストを「MightDoリスト(やるかもリスト)」に変更するとよい。こうすることで、時間を割く価値のないタスクを自由に切り捨てられるだけでなく、プロセス全体がより楽しくなる。

    過去の研究によると、人間はやらされていると感じる仕事よりも、自分で選んでやる仕事の方を楽しいと感じる。その点、ToDoをMightDoに変えると、大きな視点でタスクを見ることができるだけでなく、目の前の仕事をやり遂げるモチベーションも上がる。





  2. スイッチログを使う

    時間を有効に使うには、自分がどのように時間を使っているかを把握するのが大事。そこで、タスクを切り替えたり休憩したりするたびに記録を取る、「スイッチログ」をつけてみるとよい。そのうえで、一日の終わりに、タスクをカテゴリーに分け、時間をかけすぎているところやかけなさすぎるところを確認する。このように時間の使い方を記録すれば、自分が何をしているのか、どうすれば改善できるのかを分析できる。





  3. 毎日にハイライトを組み込む

    1日のはじまりに「今日達成したいハイライトは何か?」と自問してみる。自分が満足できるようなタスクを考え、それを中心に一日の残りの時間を組み立ててみるとよい。このハイライトは、60分から90分かけて実行できて、そこそこ野心的なタスクであるほうがいい。これによって、大きな達成感を毎日味わうことができ、モチベーションがわく。





  4. 時給の高い仕事を増やし、時給の安い仕事を減らす

    限られた時間を最大限に活用するには、より価値のある仕事に時間を割くしかない。そのためには、まず価値の低い活動を特定する(雑事や管理業務など)。それが何かわかったら、それを減らすか、完全にやめる方法を見つける。アシスタントを雇う、自動化されたソフトウェアをインストールする、請負業者に依頼するなどの方法が考えられる。





  5. ヘミングウェイトリック

    前日にめっちゃ集中力が高まった時間があったら、そこでやったタスクを中途半端に終わらせておく。例えば、文章を段落の半分まで書いてやめ、次の文章は次の日に書く。これはアーネスト・ヘミングウェイが実践していた手法で、彼は毎日の執筆セッションを文章の途中で止めていたと言われている。これによって、いったん止めた仕事に再び取りかかる負担をやわらげ、モチベーションを上げることができる。

    また、「限りある時間の使い方」で有名なオリバー・バークマンは、原稿を書くのが難航したときは、そこまで書いた文章をいったんプリントアウトして、その内容をノートパソコンに入力し直す作業を行っている。これもヘミングウェイトリックの一種で、真っ白な画面を見つめるのではなく、いったん書き終わった文章を入力し直すことでモチベーションが上がり、フロー状態に入ることができる。

     




  6. 儀式を作る

    仕事を始めるときには、その前に必ずやる「儀式」を作っておく。例えば、執筆の前に、決まったカップでコーヒーを飲み、お気に入りのニュースサイトで1つだけ記事を読んでから、仕事に取り掛かる。このように、一連のタスクを決めておくことで、物事の流れに乗るのがとても楽になる。

    また、タスクを続けるのが難しくなったときのために、別の儀式を用意しておくのもよい。原稿に行き詰まったら、キッチンまで散歩してお茶を淹れてリセットしたり、それほど急がない別の仕事に切り替えたりと、事前にやることを決めておくことでフロー感覚を保ちやすくなる。





  7. 休憩時間を計画する

    1日の中に休憩時間を組み込むことで、生産性が高まる。「これが終わったら休憩しよう」ではなく、「この時間になったら絶対に休憩する」と決めておくことで、仕事中にソーシャルメディアに夢中になったり、自然に集中力が途切れたりすることが少なくなる。

    忙しすぎて休憩の予定が立てられないと感じるなら、会議の合間にオフィス内を軽く散歩するぐらいでも効果がある。コロラド大学の研究によると、1日を通して5分間のウォーキング休憩を6回とった方が、30分間のウォーキング休憩を1回とるよりも、エネルギーが高まり、気分も良くなることが示唆されている。

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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