結局、加工肉はどこまで体に悪いのか?
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「スーパーやコンビニで売ってるようなハムやソーセージを食べるとガンになりやすいと聞きました。どう思われますか?」とのご質問をいただきました。ちょっと考えてみましょう。
確かに「加工肉はガンになる!」って話は昔からありまして、肉食を推奨するパレオダイエットでも加工肉や成型肉はNG食品に指定されております。というのも、統計データを見ると、やっぱり加工肉は体に悪いとしか言いようがないんですよね。
たとえば、2010年のメタ解析(1)によりますと、加工肉をたくさん食べると。
- 心臓病のリスクが42%も上がる!
- 糖尿病のリスクも19%上がる!
ことがあきらかになっております(一方で「未加工の肉は病気を引き起こさない」とのこと)。で、その理由として考えられているのが、以下の2つ。
- ニトロソアミン:これは亜硝酸塩(肉の発色をよくするために使う保存料)が肉にふくまれるアミノ酸とむすびついてできる成分で、かなりの発ガン性を持っております。ただし、亜硝酸塩は体内でも大量に作られる成分だし(2)、硝酸そのものには血流を良くする作用もありまして、これが本当に体に悪いのかというと断言はできないところ。
- 糖質と保存料:多くの加工肉は、硝酸のほかにも大量の糖質や保存料が使われてまして、こちらのほうが元凶だと考える研究者も多め。特に糖分を多く使った加工肉には、「揚げ物は体に良いのか悪いのか?」でも触れたAGEsが大量にふくまれております。AGEsも発ガン性の高い物質でして、体に悪いのは間違いないかと思います。
そんなわけで、やはり加工肉は食べないにこしたことはなし。それでも食べたい場合は、
- 保存料・着色料が無添加のものを選ぶ
- 一緒にビタミンCをとる(ビタミンCにはニトロソアミンの吸収をふせぐ働きがある)
- できるだけ低温で調理する(AGEsの量が必要以上に増えなくなる)
といった対策が必要かと思います。まぁ基本的には避けるのがベストではありますが、たまにはソーセージとか食べたいですからねぇ。
credit: stevendepolo via FindCC