18カ月で20kgの減量に成功した「経済学ダイエット」の中身とは?
18ヶ月で20kgの減量に成功した経済アナリスト
「エコノミストダイエット」って本を読みました。タイトルどおり「経済学の知識でダイエットしようぜ!」って本で、著者はブルームバーグでアナリストをやってるロブ・バーネットさん。
もともとバーネットさんはずーっと極度の肥満体だったんですが、ある日、持ち前の知識を活かしてダイエットにチャレンジ。すると、18ヶ月で20kgの減量に成功したんだそうな。
環境を整えてダイエットせよ
では、具体的に「経済学的なダイエットってどんなものなの?」ってところが気になるわけですが、基本的には以前に紹介した「行動経済学的に正しい食べ過ぎを防ぐ方法」によく似ています。つまり簡単に言っちゃうと、
- 意志の力で食欲に立ち向かうのは無駄だから、あらかじめ環境を整えておけ!
みたいな話です。ダン・アリエリー先生の著作を読んでいるような方ならおなじみの発想ですよね。
なので、本書には「栄養があるものを食べましょう」や「体に悪いものを口にしないように」みたいなアドバイスはほぼゼロ。その代わりに、いかに環境を変えて毎日の摂取カロリーを減らすか?だけに特化した内容になっております。非常にいさぎよい内容ですね。
で、実際にどんな手法が紹介されているかと言いますと……
経済学をダイエットに活かす5つのポイント
1. 体重は毎日計る
とりあえず数値で現状を把握しとかないと減量はできないよ!といういかにも経済学な発想になっております。
このあたりは、「あまり数値を考えずに食事の質を変えて痩せよう!」と考えるパレオダイエットとは違うアプローチですけども、いっぽうでは定期的な記録は確実にダイエットに役立つって確実なデータが出てますんで、この手法もまことに正しいかと存じます。
2. 1日3食のうち”ガッツリ”した食事は1回まで
3食のうちカロリーが大きな食事は1回だけにしようぜ!というアドバイスであります。つまり、もし夕食が肉や炭水化物でどっかりだったら、朝と昼は軽めに済ませればOK。
非常にゆるーいアドバイスですけども、あらかじめルールとして決めておくのが経済学的には大事、とのこと。確かに、どんなに常識的なことでも、ルールにして決めておかないと意外にやんないもんですからね。
3. ミニドカ食いからのミニ断食
たまにはドカ食いしてもいいけど、その次の食事は抜くようにね!というアドバイス。こちらもゆるいルールですが、やっぱ事前に決めておくと決めておかないでは大違いという。
4. 退屈な食事を目指す
「退屈な食事こそが痩せる食事だ!」ってのが本書の大きな主張のひとつ。どういうことかというと、
- 毎食サラダがついている
- 食事のバラエティが少ない
- つねに小さな皿を使う
- 自分で食事を用意する
みたいな感じです。特に目立って楽しくもない質素な食事を目指せば、それは自然に痩せやすい内容になって行くんだ、と。このあたりは、パレオダイエットでいう「食事報酬」の話と非常に近いところっすね。
5. 体重のほかは計らない
本書では、毎日記録するのは体重だけで、そのほかのカロリーや食事の内容などは計測しないように戒めておられます。
とにかく大事なのは、朝に体重を計って数値の増減をチェック。前日に何を食べたら体重が増えたのかを把握して、あとは必要に応じて変更を加えていくように、とのこと。それ以上の計測を行ってもどうせ続かないので無意味ってことらしい。これはそうですよね。
まとめ
ってことで、経済学的なダイエットってのは、ある意味でまったくハデなところがなく、それゆえに実践すれば効果はデカいだろうなーと思われる堅実な内容でした。行動経済学に興味をお持ちの方であれば、応用編として楽しめるのではないでしょうか。
似たような発想のダイエットとしては、「自分の家が「太りやすい環境」になってないかをチェックする100のリスト」なんかも参考になるかと思われます。あわせてご参照ください。