自分の好奇心タイプを知っておくと、いろいろ便利かもよーみたいな話
好奇心は大事!みたいなことはよく言ってまして、
と言ったデータをこれまでも紹介してまいりました。もちろん「好奇心は猫を殺す」側面もあるんだけど、いろんなことに興味を持たないと進展がないのも確かでしょう。
で、新しい実験(R)では「好奇心には種類があるから、自分のタイプを見極めた方がいいよー」って話が出ておりました。
これは149人男女を対象にしたテストで、みんなに「好きなようにウィキペディアを見てくださいねー」と指示し、全員がどんなページをどのようにチェックしていったかを調べたんだそうな。実験期間は21日間で、その間に約2万ページへのアクセスがあったとのこと。
でもって、みんなの行動をチェックしたら、そこには2つのパターンが現れまして、
- ハンター派:ひとつの知識をガンガンに掘り下げていくタイプ
- ビジーボディ派:ひとつの知識から別の知識にどんどんジャンプしていくタイプ
って感じにパキッと分かれたらしい。これはとてもよくわかる話で、たとえば「鬼滅の刃」にハマった人の中でも、
- 鬼滅のストーリー考察とかキャラ考察みたいなことをして、作品そのものをガンガンに掘り下げる人(ハンター派)
- 鬼滅は萩尾望都の影響があるので、そこから「ポーの一族」を読み出して、さらに花の24年組を追いかけ出す人(ビジーボディ派)
って感じで分かれますもんね。その点で私は完全にビジーボディ派で、そのせいで今のような仕事に行きついてる側面はありますな。
さて、この実験では、さらに各人の性格特性なんかも調べてまして、両方のグループにどんな違いがあるかを確かめる作業もしてます。そこで何が分かったかと言いますと、
- ハンター派は、「なにかが足りない!」っていう欲望をベースに好奇心を発動している
- ビジーボディ派は、「新しいものに出会いたい!」っていう欲望をベースに好奇心を発動している
って違いがあったらしい。要するに、ハンター派ってのは子供時代の貧困や不遇などのせいで何らかの欠乏感が強く、そのために知識を掘り下げていく傾向が強め。一方で、ビジーボディ派はわりと人生に満足してることが多く、結果として自分に新たな刺激を与えるのが目的になるみたいっすね。私もどっちかというと「まぁいまの人生でいいやー」ぐらいに感じてるタイプなので、ビジーボディ派になるのも当然かもしんないっすね。
もちろん、これは「どっちの好奇心タイプが偉い」って話ではなく、どちらにもそれぞれのメリットがあるわけです。
- ハンター派=ひとつのことを掘り下げるのがうまいので、専門的な知識が身に付く
- ビジーボディ派=関連しない知識がどんどん広がっていくので、新しいことを思いつきやすい
ということですんで、まずは「自分の好奇心のスタイルは?」ってのを考えた上で、それに適した勉強法や職種を探してみるのも一興かと思うわけです。どうぞよしなに。