あなたの「情報への好奇心」はどっちのタイプだと思います?
こないだ、「自分はどんなモチベーションで学びたいのかを知っておくと、勉強がいろいろはかどるんでは?」みたいな話を紹介しました。簡単に言うと、「情報を知りたい!」と思う人には3つのタイプがあるのでは?って考え方でして、自分のタイプを知っておくと、勉強のモチベーションアップに役立つのではないかと。
でもって、メルボルン大学などから出た新しいデータ(R)も「情報に対するモチベーション」の話で、簡単に結論から申し上げますと、
- 「情報を得たい!」って好奇心には、毎日の満足度アップに役立つものと役立たないものがあるよ!
って感じになります。情報を望む欲求は誰にでもあるけれど、これには2つのパターンがあり、どちらが優勢かどうかで日常の満足度が変わるんだよーって話っすね。これもまた押さえておきたいポイントですね。
では、ここで研究チームはトラリアの著者チームは2つのオンライン研究を行ってまして、
- みんなの開放性、知性、神経症傾向、好奇心などの性格特性を調べる
- みんなに「情報への好奇心」を計測ゲームをやってもらい、性格特性との関係を調べる
みたいになります。「情報への好奇心」を調べるゲームは3パターン用意されていて、
- トリビアゲーム:「国際的に幸福の象徴とされる鳥は?」みたいなクイズに答えてもらう
- コイントス:コインを投げて裏か表かを予想する
- 語学ゲーム:中国語の単語を見せて、意味を予想してもらう
って感じのゲームに取り組んでもらったうえで、みんながどんな態度で情報を知りたいと思ったかをチェックしたんだそうな。要するに、すぐ現実には役に立ちそうもない情報を求める人ってのは、どんなモチベーションで動いているかを調べたわけですね。
以上をふまえて、全体的に以下のような傾向が確認されております。
- 好奇心、開放性、知性が高い人たちほど、研究チームが「探索経路」と呼ぶモチベーションが高かった
- 不確実性に耐えられない人たちほど、研究チームが「安全経路」と呼ぶモチベーションが高かった
なんか耳慣れない専門用語が出てきたんで、簡単に説明しておくと、
- 探索経路=シンプルに新しいことが知りたい!って好奇心で動くタイプ。インターネットで適当なトリビアを調べたり、毎晩のお気に入りのクイズ番組を楽しみにしたりと、知らないことを知ることに喜びを感じる
- 安全経路=不確実性を減らしたいってモチベーションで情報収集を行うタイプ。安全への欲求がベースなので、答えのない疑問を持つことを不快に感じる。
みたいになります。誰もがこの2つにパキッとわかれるわけじゃないものの、場面によってどちらかに揺れ動く人は多いんじゃないでしょうか。私も基本は探索経路で動くタイプですけど、本を書いているときとかは安全経路で動きますしね。
念のため、もうちょい2つのモチベーションタイプを説明しておくと、
- スポーツを見るときに、安全経路な人は「好きなチームが勝つかどうか……」ばっかり気にして、試合そのものを楽しまない
- 一方で探索経路な人は「あの選手の動きがすごい!」とか「スタジアムの歓声がすごい!」みたいなとこに意識が向くので、試合を楽しむことができる
みたいになりますね。決して安全経路が悪いわけではないものの(このモチベーションが高いときは、慎重に確かな情報を精査できるので)、日常をもっと楽しむためには探索経路を活性化させたほうがいいでしょうね。
ってことで、安全を求めるタイプの人は、定期的に「自分のコンフォートゾーンから出て、新しいアイデアや知識をただ探求するぞ!」と意識してみることで、もうちょい人生が楽しくなるかもですな。