「最高の体調」でおなじみ「価値観探し」に役立つナイス手法「ラストデイ・オン・アース」でGO!
「最高の体調」では「自分の中核にある価値観を見つけようぜ!」と提案しております。というのも、個人的な価値観を明確にしておくと、逆境に直面してもすぐに回復するし、主観的な幸福度は上がるし、最終的には不安と炎症も改善するしで、良いことだらけなもんですから(R)。
事実、価値観が私たちの心身の健康を大きく左右するのは間違いないところで、このブログでも、
といったあたりをお伝えしてまいりました。事実、ACTのような最先端の心理療法でも「価値観の設定」はメインの要素になってますんで、ぜひあなたなりの価値観を見つけていただければと思うわけです。
が、そうはいっても一筋縄じゃ行かないのが「価値観」の難しいところ。「最高の体調」でもいくつかのワークを紹介してますし、このブログでも「パーソナルバリューリスト」みたいな手法を取り上げてますが、「”これ”といった価値観を見つけられない……」って声をいただいてまして、やっぱ難しいのだなぁって印象ですね。
まぁ「最高の体調」にも書いたように、人間は価値観探しに慣れてないですし、ライフステージによっても変化が起きたりしますんで、一朝一夕には見つけられないのが当然ではありましょう。いくつもの手法を試してみて、どうにか自分の内面を掘り下げていくしかないんですよね。
ってことで今回は、新たな「価値観探しツール」を紹介してみます。その名も「ラストデイ・オン・アース」と呼ばれる手法で、直訳すると「地球上で最後の日」ですな。ACTなどでは実際の治療現場でも使われる手法でして、おきな特徴としては、
- 自分の時間がほとんどなかったらどうするか?
ってのを掘り下げるとこでありあます。よく雑談のテーマに使われる「明日死ぬとしたらどうする?」ってのに近いですね。
「残された時間が少ない!」って感覚が価値観探しに役立つのは昔から指摘されてることで(R)、逆に言えばそうでも思わないと、たいていの人は「なにが本当に重要か?」を考えてみようともしないものなんですよね。ってことで、この手法を試してみたい方は、具体的には以下のステップで進めてください。
ステップ1:イメージング
まずはリラックスできる場所でゆっくり深呼吸をしたら目を静かに閉じ、「今日が地球上で最後の1日だ」とイメージしてみます。
明日には隕石が衝突するのか、それともパンデミックが起きるのかはわかりませんが、とにかく明日が終われば全ては終了。あなたは永遠にこの世からいなくなり、友人と会うことも、好きな食事をすることも、猫を抱くこともできなくなります。
地球上での最後の時間を考えながら、できるだけ鮮明にイメージを浮かべてみてください。
ステップ2:最後の日の質問
続いて、地球で最後の日をイメージしつつ、以下の質問の答えを考えていきます。あくまで自分の気持ちに正直に考えてみると良い感じです。
- あなたの最後の日を誰と過ごしますか? その人たちの名前を挙げてください
- その人たちを選んだ理由はなんですか?
- その人たちと最後の別れをする前に、あなたはどんなことを言いますか?
- 最後の日に何をしたいですか? どんな活動を計画しますか?
- 世界中のどこにでも移動できるとしたら、地球上のどこで最後の時間を過ごしますか? その理由はなんですか?
- これまでの地球上での生活の中で、あなたが最もよかったと思うことは何ですか?
- 地球上に一言だけメッセージを残すなら、どのような内容を残しますか?
- あなたがこの世を去る前に、誰かの人生にプラスの影響を与える最後のチャンスがあるとしたら、その人に何をしますか?
ステップ3:価値観の特定
以上の質問を考え終わったら、自分のコアの価値観を探してみましょう。例えば、前の質問で「最後の日は親しい友人と過ごす」と答えたら、「友情」や「交流」が価値観になるかもしれません。とりあえず、ステップ2の答えを見つつ、以下のポイントについて考えてみてください。
- 回答に共通するテーマはありますか?
- 回答を価値観に変換できますか?
もちろん、この作業を行っても価値観が見つからないケースもありますが、「自分の死について考える」ってのはマインドフルネス系の心理療法では定番の手法なんで、試しにやっていただくといいでしょう。どうぞよしなに。