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霊感がある人ってどういう人なの?の研究


 

霊感がある!」という人は少なくないわけです。なんとなく怪しい存在の気配を察知したり、霊の声を聞いたり、いないはずの人物を見たりとか、そんな体験をする人たちですね。わたくしはそんな体験がまったくなく、「そういう経験をしてみたいなー」とか思ったりもするわけです

 

 

では、「霊感がある人」ってのはどのような人なのか?ってことで、そのへんを調べる研究(R)が発表されておりました。

 

 

これがどんな研究だったかと言いますと、

 

  1. 霊感がある人65人と霊感がない人143人を集める

  2. 「みんなが普段からどれぐらい幻聴や幻視を経験しているか?」「映画や音楽、思考などの刺激にどれぐらい没頭するか?」「超能力や魔術、宇宙人どどれぐらい信じるか?」などを尋ねる

 

みたいになります。これにより、霊感がある人に特有の性格や特徴を調べられるわけですね。

 

 

 

で、まずは霊感がある人たちの体験の内訳は以下のようになりました。

 

  • 霊感がある人が初めて得意な体験をした平均年齢は21.7歳で、ほとんどの人が20歳以前か40歳前後で体験している。
  • 44.6%の人は毎日、33.8%の人が前日に霊体験をしていると答えた。
  • 霊体験の場所については、79%の人が教会や墓場などを挙げた。12.9%はまったく霊がいなさそうな場所で体験すると答えた。
  • 65.1%が個人の頭の中だけで体験し(霊の声を聞いたりとか)、31.7%が頭の中と外側の両方で体験し、3.2%が外側の体験を報告した(実際に霊を見たりとか)

 

以上のデータをふまえたうえで、霊感がある人の特徴をまとめてみると、こんな感じになります。

 

  • 霊感がある人たちは、総じて没入レベルが高かった
  • と同時に、霊感がある人たちは幻聴の体験率が高く、個人的アイデンティティの得点が高かった(つまり、他人の意見に影響されにくい)

 

ということで、簡単に言ってしまえば、霊感がある人たちというのは自分の内的な体験に没頭するのが得意な人たちなんだってことですね。

 

 

そう言うと、「はいはい、要するに現実と空想の区別がつかないタイプってことね」と思う人も多そうですが、このような性質ってのは感受性が豊かだし、「畏敬の念」を感じやすかったりしまして、決して悪いことでもないんですよ。没入力があれば人生の楽しみも増すってもんでして、没入力がいまいち低い私としては、ちょっとうらやましかったりします。

 

 

それでは、オマケとして、最後に「没入力が高い人」の特徴を並べておきます。以下のリストに当てはまるところが多ければ多いほど、日常で霊を見やすく、エンタメを楽しむ能力も高いとお考えください。

 

 

  1.  時々、子供の頃に体験した感覚がよみがってくることがある。

  2.  雄弁な言葉や詩的な言葉に、大きな感動を覚えることがある。

  3.  映画やテレビ、演劇などを観ているうちに、自分も周りも忘れて、現実のように物語を体験することができる。

  4.  絵をじっと見てから目を離すと、自分がその絵の中にいるような錯覚に陥ることがある。

  5.  自分の心が世界全体を包み込むような気がすることがある。

  6.  空の中で雲の形が変わっていくのを見るのが好きだ。

  7. 自分が望めば、良い映画を見たり、良い話を聞いたりするように、鮮明に物事を想像することができる。

  8. ある人々が神秘的な体験について話すとき、私はその意味がわかると感じる。

  9. 私は時々、いつもの自分の外に出て、まったく別の状態を経験することがある。

  10. 羊毛、砂、木などの質感から、色や音楽を連想することがある。

  11. 私は時々、物事には二重の現実があるかのように感じられる。

  12. 音楽を聴いているときに没頭して、他のことに気がつかないことがある。

  13. 望めば、自分の体が重くて動かせないと想像することができる。

  14. 私はよく、実際に出会う前に、他の人の存在をなんとなく感じることができる。

  15. 木の火のパチパチという音と炎を見ると、想像力が刺激される。

  16. 自然や芸術に没頭して、自分の意識状態が一時的に変化したように感じることがある。

  17. 色は、私にとって独特で特別な意味を持つ。

  18. 日常的な作業をしているときに、自分が何をしているのか忘れてしまい、数分後にそれを終えていることに気がつく。

  19. 時々、過去のある経験をはっきりと鮮明に思い出すことができる。

  20. 他の人には無意味に思えるようなことでも、自分には意味があることが多い。

  21. もし私が芝居をしたら、その人物の感情を本当に感じ、その人物に「なりきる」だろうと思う。

  22. 私の思考は、言葉としてではなく、視覚的なイメージとして起こることが多い。

  23. 小さなこと(シャボン玉の色や、リンゴの芯を切ったときにできる5角形の星形など)に喜びを感じることが多い。

  24. パイプオルガンの音楽のような迫力のある音楽を聴くと、宙に浮いているような気がする。

  25. 聴き方によって、ノイズを音楽に変えることができる。

  26. 私の最も鮮明な記憶のいくつかは、香りや匂いによって呼び起こされる。

  27. ある音楽は、絵や色の変化するパターンを思い起こさせる。

  28. 誰かが言おうとしていることが、その人が言う前にわかることがある。

  29. 私は「身体的な記憶」をよく覚えている(例えば、泳いだ後でもまだ水の中にいるような気がする、など)

  30. とても魅力的な声を耳にすると、そのまま聞き続けてしまうことがある。

  31. そこにいない人の存在を、なんとなく感じることがある。

  32. 自分が努力しなくても、考えやイメージが浮かんでくることがある。

  33. 異なる匂いは異なる色彩があるように感じる。

  34. 夕焼けに深い感動を覚えることがある。

 

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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