今週半ばの小ネタ:正しい金の使い方、音楽で性格がわかる、注意力が上がるサプリ、他人に優しくされやすい服
お金は自分のキャラに合わせて使ったほうがいいよーという研究
「お金はうまく使わないと幸福度があがらないよー」ってのはよく聞く話。「物ではなく経験に金を使う」とか「他人を喜ばせるために金を使う」みたいに適切に金を使わないと、せっかく自腹を切っても意味がなくなるかもしれないって話ですね。
といったところで、新しくチェックしたデータ(R)では、「自分の性格に合ったお金の使い方をしたほうが幸せになれるぞ!」って結論になってておもしろかったです。
これは、625人の男女に協力を仰いで、みなが6ヶ月間に行った76,863件の銀行取引を分析したもの。そのうえで、みんながどんなものにお金を使ったかと、そのおかげでどれぐらい生活満足度が上がったかを調べ、すべてのデータをビッグファイブと比べたら、結果はこんな感じになりました。
- 外向的な性格の人は、娯楽や旅行などにお金をかけられると幸福度が上がる。対照的に、内向的な人は、家の保険や会計士の報酬のような手堅い支出のほうがより多くの喜びを得ることができる。
- 同じように、外向的な人は飲み屋に金を使うほうがいいし、内向的な人は本屋で金を使うほうがよい。
- まじめにコツコツやるのが好きな人(誠実性が高い人)なら、ジム代や健康サプリメントにお金をかけた方が幸せになれる。
- 協調性が高い人ほど、チャリティーやペットにお金をかけたほうが幸せになれる。
- 好奇心がが強い人は、娯楽や美容、アートにお金をかけたほうが幸せになれる。
ということで、ざっくり言ってしまえば、自分のビッグファイブをしっかりと把握したうえで、自分のキャラにあった使い方をすれば幸福度が上がりやすいよーって話ですね。
研究チームいわく、
この発見は、私たちが自分らしさを表現するのに役立つ製品にお金を使うことが、正しい仕事や正しい友人を見つけることと同じくらい、私たちの幸福にとって重要であることを示唆する。
とのこと。まぁ、おそらく大半の人は、無意識のうちに自分を幸せにしてくれるものにお金を使うようになってると思いますが、普段から意識しておくとまた違いそうですね。
「複雑な音楽を好む」か「シンプルな音楽を好む」かで性格がわかる
これはペンシルバニア大学の研究(R)で、22,252人にマイナーな音楽の動画を15秒だけ見てもらい、その結果を各自のビッグファイブとくらべたんだそうな。
その結果がどうだったかと言いますと、
- もっとも性格がわかりやすいのは、「複雑な音楽を好む」か「シンプルな音楽を好む」かの違いである
- 複雑な音楽を好む人ほど「開放性」が高く、創造性や知的な好奇心が旺盛な確率が高い
- シンプルな音楽を好む人ほど「外向性」が高く、他人とつきあうのがうまい
って感じ。ここでいう複雑な音楽ってのは、オペラ、ジャズ、クラシック、ワールドミュージックとかそのへん。シンプルな音楽はフォーク、カントリー、ロックとかそのへん。
研究者いわく、
知的な刺激を求める人は、伝統にとらわれない複雑な音楽形態にひかれやすい。逆に社交的な人は、エネルギーがあって生き生きとした音楽を好みやすい。
だそうな。こりゃわかりやすいですな。
注意力が上がるサプリ
「注意力が上がるサプリのコンボを見つけたぞ!」みたいな話(R)が出ておりました。
これはリーズ大学の研究で、まずは研究チームの結論から申し上げますと、
データによると、緑茶エキス、ロディオラ、マグネシウム、ビタミンB群の組み合わせにより、リラックスした注意深い状態が誘導され、ストレス下での主観的なストレスと不安の軽減につながった。
みたいになります。いずれもこのブログではおなじみのサプリですが、これらを組み合わせることで、力が抜けながらも注意力がアップした状態が生まれるんじゃないか?ってことでして、なかなか良い話じゃないでしょうか。
研究内容をまとめておくと、
- ストレスを受けた成人100人を募集する
- 参加者を4つのグループに振り分け、緑茶とロディオラ、マグネシウムとビタミンB群、ロディオラとマグネシウムとビタミンB群、緑茶とマグネシウムとビタミンB群、またはプラセボのいずれかを飲んでもらう(緑茶とロディオラはカプセルで、マグネシウムとビタミンB群は錠剤で投与)
みたいになります。すると、すでに上述したサプリの組み合わせを飲んだグループが、もっともストレスが減り、脳波(EEG)測定でもリラックスした注意状態が生まれ、主観的ストレス、不安、気分障害が減衰し、自律神経の覚醒が高まったんだそうな。
研究チームいわく、
マグネシウム、ビタミンB群、ロディオラ、緑茶エキスは、対処能力を高め、ストレス暴露の悪影響から保護する可能性のある有望な成分の組み合わせであり、今後の調査に値する。
とのこと。もちろん、この研究で観察されたメリットは、もうちょい慎重にデザインされた試験で評価されないと「これはオススメ!」って感じにはならないのですが、どのサプリも鎮静作用はそれなりに認められてるので、仕事のサポートなどに使えるかもしれないっすね。
ただ、注意点としては、過去に当ブログでも取り上げたように、ビタミンB群のサプリを長く使い続けると発がんリスクが上がってしまう可能性が示唆されてますからねぇ。今回の実験みたいに単回投与ならアリかもしれませんが、長く使うのはどうかなーってとこですね。
もし試してみたい場合は、以下の用量を使ってみてくださいませ。実験で使用された用量は以下の通りです。
- マグネシウム150mg
- B6 0.7 mg
- B9 0.1 mg
- B12 0.00125 mg
他人に優しくされやすい服がある
こちらはトレント大学の実験(3)で、「着てる服によって周囲の対応はどう変わるか?」を調べたものです。
具体的には41人の男女に2種類の動画を見てもらっております。
- 露出が多いドレス、ハイヒール、バッチリメイクの女性が会話してるとこ
- ゆったりしたジャージ、ペタンコシューズ、軽いメイクの女性が会話してるとこ
そのうえで参加者の意見を聞きつつ脳波を計測したところ、
- みんなリラックスした服装のほうに「共感をおぼえる」「優しくしたくなった」と回答
- 実際、リラックスした人を見たときのほうが、脳の共感エリアが活性化していた
って結果だったそうな。ってことで、誰かに優しくしてもらいたいときは、ゆるーい服装を心がけたほうがよさげっすね。