魚のタンパク質はカゼインよりも筋肉を増やす!かもしれないという動物実験
魚のタンパク質 vs. カゼイン
「パレオダイエットの教科書」では「タンパク源は魚こそが至高!」って話を紹介してまして、このブログでも、
なんてエントリを書いております。まだハッキリはしてないものの、どうも魚のタンパク質にはメリットが多そうなんですよね。
で、新たにご紹介したいのが「カゼインと魚プロテインの差」について調べた実験(1) 。カゼインはホエイと並んで定番のプロテインで、体内の吸収スピードが遅いことで知られております。こいつと魚のタンパク質でどんな違いが出るかをみたわけっすね。
魚のタンパク質のほうが筋肉が増えて体脂肪が減る
といっても、残念ながらこれはラットを使った研究なのでエビデンスとしてはまだまだなんですが、とりあえず「なんで魚はそこまでいいのか?」って疑問を考える役にはやってくれそうな感じです。
この実験は8週間ほど行われまして、ラットたちに「カゼイン」か「魚のタンパク質」のどちらかを与えたもの。量グループのカロリーは同じレベルに設定して、どんな違いが出るかをチェックしております。
その結果をざっくりと並べていくと、カゼインにくらべて魚グループは、
- 中性脂肪、総脂質が激減!
- ヒラメ筋、ひ腹筋、長指伸筋が約10%ずつ増えた!
- 体脂肪が3%減った!
みたいな変化が出たそうな。単純にタンパク源を変えただけにしては、なかなか面白い結果じゃないでしょうか。
魚のタンパク質は他にないアミノ酸が豊富
もちろんこれはラット実験なんで、ヒトに当てはまるかはわからんのですが、ほかのデータと合わせみれば「やっぱ魚のタンパク質はよさげだなー」とか思ってしまうわけです。では、具体的に魚は何が違うのかって話ですが、本論ではそこらへんもまとめてくれております。
こちらもざっくり言うと、魚のタンパク質はカゼインよりも、
- タウリンが多い(カゼインはタウリンをふくまない)
- グリシンが多い (+2.4%)
- システインが多い (+0.7%)
- アルギニンが多い (+2.58%)
って違いがあるんですな。アミノ酸の組成に結構な差があって、これが魚のメリットにつながってるんじゃないか、と。
確かに近ごろは「タウリン凄い!」みたいな話があったり、「アルギニンで食欲が減る!」って報告が出てたりしますんで、ここらへんのアミノ酸が原因である可能性もありそうな気がいたします。
いずれにせよ、魚のタンパク質が良いのは間違いなさげなんで、チャンスがあればぜひ積極的に取り入れていただければ幸甚であります。