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仕事のやる気を大きく左右する2つの「性格」


良書「やってのける」で有名なハイディ・グラント・ハルバーソンの「Focus」って本によれば、仕事のやる気は、その人の性格が「攻撃型」か「防御型」かによって大きく違ってくるらしい。

 




以前に「『外向的な人ほど幸せ』は本当か?」にも書いたとおり、いまの心理学では性格を5つの要素にわけて判断する方法が主流なんですが、ハルバーソン博士いわく、仕事に関しては「攻撃型」と「防御型」の2つで判断したほうが、その人の成功を測りやすいんだそうな。


「攻撃型」「防御型」がどういう性格かと言いますと、

  • 攻撃型:競争に勝つために働く。何かを得たり達成するのが最終的な目標で、報酬に強い影響を受ける。大きな夢を持つのが好きで、仕事を効率的に進めようとする。基本的にポジティブでクリエイティブだが、そのぶんミスが多く、物事を突き詰めて考えず、準備不足のまま事を進めようとするのが難点。

 

  • 防御型:競争に負けないために働く。義務や責任を果たすのが最終的な目標で、できるだけ安全な場所に身を置こうとする。失敗やミスを恐れる傾向が強いため、最低でも合格点だけは取ろうとする。それだけに仕事は正確で注意深く、ゆっくりと着実に物事を進めていこうとする。クリエイティブな能力は低いことが多いが、分析や問題解決力が高い。


もちろん、どんな人でもシチュエーションによってタイプは変わりますが、基本的な性質はこの2つのどちらかに分類され、仕事におけるモチベーションに大きく影響しちゃう。


まず、攻撃型は基本的に「ほめられて伸びるタイプ」でして、物事が前に進んでいる実感があるときに一番やる気がわくので、つねに自分のプロジェクトの進歩を確認できる環境を作り、何かを達成したら自分にご褒美をあげるようにするのがよさげ。


一方で、防御型はとてもリアリスト。過度なポジティブさや賞賛は逆効果で、他人から正直な評価をもらうほうがやる気がアップする。とくに仕事の正確な進行度や改善点がわかるほど能力が発揮されるので、余裕のある締め切りと、Omnifocusのようなツールで進行状況を正しく把握できるようにしておくと吉。


そんなわけで、ハルバーソン博士による「攻撃型」「防御型」の解説でした。確かに、自分がどちらの性格かを知ることで、長所をうまく活かしつつ短所を補っていけそうであります。わたしは完全に防御型の人間なので、もうちょいタスク管理をしっかりせんとなー、と改めて反省。


photo credit: ucumari via photopin cc


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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