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慢性的なストレスで激しい老化を引き起こす「コルチゾール」の話

Stress

  

ホルモンバランスの重要性についてふれることが多い当ブログ。なかでもよく名前があがるのがコルチゾールであります。

 

 

一般的にはストレスホルモンと呼ばれてまして、アンチエイジングの世界では悪者あつかいをされることが多い物質なんですが、実際のところはどうなのかを見て行きましょう。

 

 

そもそもコルチゾールってなに?

コルチゾールは、強いストレスを受けたときに作られるホルモン。これが分泌されると、体に以下のような変化が起きます。

 

  1. ストレスを受ける
  2. 副腎がコルチゾールを作り出す
  3. 血糖値があがる
  4. インスリンの分泌量がさがる
  5. アドレナリンが心臓のスピードをあげる
  6. コルチゾールが血管をせばめる
  7. 全身が緊張してテンションがあがる

 

つまり、コルチゾールは、ストレスや外敵に備えて闘争心をあげる働きを持ってるわけですね。

 

 

コルチゾールで老化と肥満が激しく進む 

これは、短時間ならまことにありがたい機能なんですが、現代のようにペースが速い暮らしが普通だと、副腎がつねにコルチゾールを出すようになりまして、さまざまな問題の原因になっちゃう。具体的には、

 

  1. 高血糖と糖尿病:コルチゾールには血糖値を上げる作用があるので、慢性的に分泌されていると、高血糖の状態が続くことになり、やがて糖尿病を引き起こすことに。
  2. 体重の増加と肥満:コルチゾールには中性脂肪を分解する働きがありまして、内臓脂肪をガッツリと増やしてくれます。また、コルチゾールでインスリンが減った結果、空腹感が激しくアップしちゃって、食べ過ぎにつながる可能性も大(インスリンには空腹を抑制する作用がある)。
  3. アレルギーの悪化とガンの発生:コルチゾールはストレスをしずめるためのホルモンなんで、体の炎症をやわらげる作用があります。これは良いことなんですが、同時に免疫系もおさえちゃうもんで、アレルギーの悪化やガンの発生につながるんですな。そんなわけで、体内の炎症は可能なかぎり防ぎたいところです。
  4. 心臓病:コルチゾールには血管を収縮する作用があるんで、長く続くと高血圧になりまして、血管にダメージをあたえることに。
  5. 老化:コルチゾールが多い状態が続くと、脳からサブスタンスPって神経ペプチドが出まして、こいつが全身の細胞に激しい炎症を起こしちゃう。ひいては肌や臓器の老化につながっていくわけですね。

 

などなど。体内の炎症とセットになって、あらゆる問題の原因になるわけですねぇ。

 

 

コルチゾールが増える原因と対策は?

そんなわけで、アンチエイジングをこころざすなら、長期間のコルチゾールの増加は絶対にふせぐべき。コルチゾールが増える原因としては、慢性的なストレスのほかにも以下があげられます。

 

  

さらに、具体的なストレス対策としては、
 

 

が基本になるでしょう。そのほか、ストレス対策用のサプリとしては、
 

 

などをご参照ください。さらに、 その他の心理テクニックとしては、

 

 

あたりが参考になるかと思います。どうぞよしなに。

 

 

credit: ian boyd via FindCC 

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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。