座る時間が長くなるほど不安を感じやすくなるという研究結果
当ブログでは、「座りっぱなしがヤバい!」って話を何度も書いております。イスに座ってる時間が長いほど、筋肉はおとろえ、心臓病のリスクが増え、ガンや肥満の発症率までアップしちゃうってデータがあるんですな。
近ごろは、イギリス政府から「できるだけ仕事中も立とう!」という公式アナウンスまで出しまして、いよいよ座りっぱなしへの風当たりが強くなってきた感じであります。
と、そんな状況下で新たに出たのが、「座りっぱなしはメンタルにも悪い!」って論文(1)。ディーキン大学の研究でして、座りっぱなしと不安症の関係を調べたんですね。
研究者いわく、
現代は不安症の人が増えている。この現象は、座りっぱなしの時間が長くなるほど増得ていく傾向が強い。そこで、本当に2つの要素がつながっているのかを確かめることにした。
とのこと。もちろん、不安の原因には遺伝や環境の変化(SNSの流行とかマルチタスクの増加とか)も大きいわけですが、それ以上に「座りっぱなし」が大きな引き金になってるのではないか、と。生まれつき不安になりがちな日本人にとっても、非常に気になる話ですね。
今回の研究は、過去に出た9つの論文のデータを統計処理したもので、このうち5つの研究で「座る時間が長いほど不安も多い!」って関係性がハッキリと出てたんだそうな。具体的には、
- デスクワークが基本
- 自宅でテレビを見る時間が長い
- テレビゲームで遊ぶ時間が長い
- ベッドでスマホやタブレットを見る時間が長い
といった活動は、すべてメンタルの悪化に結びついております。
さらに研究者いわく、
日ごろの活動量は、メンタルヘルスに結びついている。この事実を理解するのは、病気の予防や対処にとって非常に重要だ。ただし、因果の方向がどちらを向いているかは、今後の長期研究が必要だろう。
のこと。要するに、座りっぱなしが不安を引き起こすのか、それとも不安な人ほど座る時間が長いのかは、今回の研究だけじゃよくわからないわけですね。
といっても、座りっぱなしが続けばカロリーの消費量が格段に下がるのは間違いないので、
- カロリーの消費量が減る
- ミトコンドリアの活動が低下する
- 全体的に活力がなくなる
- どんどんメンタルが沈んでいく
- 座る時間が増えていく
- 1番目にもどる
ってな相互関係にあるような気がします。この問題はエクササイズでは解決しづらいので、「NEATを増やして体脂肪を減らすためのガイドライン」などを参考に、できるだけ日常の活動量を増やすことを考えたほうがいいかも。