英国政府による「座りっぱなしの健康被害を防ぐ」ためのガイドライン
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/06/blog-post_3.html
「座りっぱなしは体に悪い!」が常識になりつつある昨今。座る時間が長くなるほど死亡率が上がり、メンタルヘルスも悪化し、肥満や糖尿病を引き起こすことがわかってきまして、「座り過ぎはタバコを吸うのと同じだ!」なんて意見も。
1日に4時間より多く立てば健康リスクは最低限に減らせる
とか言ってたら、イギリス公衆衛生サービスから「最低でも1日に2時間は立ちなさい!」って勧告が出てました(1)。国家レベルでガイドラインが出たのは初めてのはず。これは、過去に出た座りっぱなしの害に関するデータを専門家がまとめたもので、とにかく「座る時間が少なくなれば、もっと活動的に暮らせるし、生産性だって上がるんだよ!」ってなメッセージを伝えるのが主な目的。勧告にいわく、
今回のデータは、「できるだけ座る時間を短くすべきだ」という英国の最高医務責任者のアドバイスを支持している。立つことは身体は精神の健康にとても良い。たんに座りっぱなしの時間を短くするだけで、非常に大きな違いが出てくるのだ。
とのこと。なかでも今回のガイドラインに影響をあたえたデータは、
- 長期間にわたって国が行った健康調査によれば、仕事場で1日に2時間だけ立ち上がれば、すべての死亡率が下がる。さらに、立つ時間が4時間になると、健康リスクを最低限にまで減らすことができる。この傾向は、日ごろの運動量とは関係がない。
- 短期の実験データによれば、1日に2時間以上のエクササイズか立ち仕事を行えば、心臓や血管の代謝が大きく改善し、消費カロリー、糖代謝、インスリン抵抗性、筋肉の活動といった要因が大きく改善される。
の2つだったそうな。かなりハッキリと統計に出てたもんで、「こりゃ政府から注意しないとヤバい!」って感じになったみたい。
英国政府による座りっぱなしの害をふせぐためのガイドライン
で、イギリス公衆衛生サービスによる座り仕事のガイドラインはと言いますと、- まずは最低でも1日に2時間は立つ時間を作り、仕事のあいまに軽いウォーキングを行う。最終的には1日に4時間は立つことを目指す。
- 座り仕事が多い人は、定期的に立ってできる仕事に切り替える。高さを変えられるスタンディングデスクを導入するのが理想。
- 同じ姿勢で座り続けるのが良くないのは当然として、同じ姿勢で立ち続けるのも避けるべき。姿勢のチェックは定期的に行う。
- スタンディングデスクを使い始めたばかりの人は、筋肉痛や疲労を感じることが多い。姿勢を変えたりウォーキングをしても症状がおさまらない場合は、痛みや疲れがやわらぐポジションで休息を取ること。
- 雇用者は、「座りっぱなしが心疾患や早死にのリスクを高める事実」を社員にたいして周知すること。
といった感じ。いやー、国レベルでスタンディングデスクをオススメする時代になったんですねぇ。