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最高のチームを作るには「能動学習」の考え方が超大事みたいな話

Teamwork

チームワーク向上法のメタ分析が出た

仕事でもスポーツでもチームワークが大事なのは間違いないところ。しかし、たんに「仲良くやれ!」と言ってもしょうがないわけで、具体的に組織をうまく回す方法についてガッツリ調べた研究(1)が出ておりました。

 

 

これはブリティッシュコロンビア大学の論文で、51件のチームワーク研究から8439人分のデータをまとめたもの。かなりいい感じのメタ分析になってて信頼度も高め。



チームワークトレーニングの4タイプ

で、まず研究者は「チームワークを高めるトレーニング」を4パターンに分類しております。

 

  • 授業スタイル:メンバーを全員集めて、チームワークの大事さを具体例を出しつつ教師が解説
  • ワークショップスタイル:メンバーのディスカッションが主体。チームの目標やゴールなどについて語り合う
  • シミュレーションスタイル:実際の現場で必要なスキルをみんなでシミュレートしてみる
  • フィードバックスタイル:メンバーを2つのグループにわけて、互いの生産性を評価しあう

 

さらに、参加者たちの勤続年数などの要素を調整しつつ、すべての実験の生産性を評価したんですね。もちろん、すべての実験には、比較用のグループもついております。

 

 

どんな訓練でもやらないよりはまし

それで何がわかったかと言いますと、

 

  • どんなスタイルの方法でも、ある程度はチームワークを改善する効果がある
  • 実験室の研究だけでなく、ちゃんと現実世界での生産性も高まる
  • 一般的な企業はもちろん、ヘルスケア、スポーツ、軍隊、学会など、あらゆるタイプの組織に効果が確認された
  • チームワークのトレーニングは、新しい組織であるほど有効性が高くなる

 

って感じ。どんな方法でも効果はあるんだから、とりあえずチームワーク訓練はやっとけ!ってことですな。

 

 

ベストの訓練はシミュレーションスタイル

ただし、やはり訓練法の効果には差がありまして、

 

  • 授業スタイルの訓練は、他にくらべてかなり効果が低い!
  • もっとも生産性を上げるのはシミュレーションスタイル! 

 

って結論も出た模様。全体的に参加者がアクティブに取り組むほど効果が上がってまして、いわゆる「能動学習」が大事みたいっすね。

 

 

能動学習ってのは、その名の通り学習者が積極的にレクチャーに参加する方式のこと。能動的であればいいんで、ディスカッションでもライティングでもゲームでもシミュレーションでも何でもOKです。

 

 

今回の結果を見てると、なるたけ能動性が高いトレーニングを組み立てるのがよさげですな。このあたりは個人学習の場面でも同じかもですが。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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