「スーパーセット法」にはどれだけの効果があるの?
中級者向け筋トレテク「スーパーセット」
「スーパーセット」っていう筋トレ法があるじゃないですか。どういう方法かというと、
- まずは力こぶを鍛える(ダンベルカールとか)
- 休憩を入れずに二の腕を鍛える(トライセップエクステンションとか)
といったように「表と裏の筋肉をセット」にして、休みなしでトレーニングしていくんですな。ほかにも例をあげると、
みたいな感じ。2つの筋肉を続けて鍛えるので時間の効率がよく、筋肉も発達すると考えられているんですね。
スーパーセットの効果やいかに?
では、実際の効果はどうなのか?ってとこが気になるわけですが、ビクトリア大学の論文(1)は参考になりました。スーパーセットの効果をチェックした実験って意外と少ないもので。
これは15人の男性を対象にした実験で、平均年齢は22才ぐらい。みんな4年ぐらいの筋トレ歴があって、体脂肪率は12%前後とのこと。なかなか引き締まってますねー。
で、実験では、全員に以下の2パターンの筋トレを試してもらったんだそうな。
- 昔ながらの筋トレ:10RMの負荷を使って、ベンチプレスとシーテッドロウを別々に3セットずつ。セット間の休憩は2分。10RMの意味については「タンパ大学筋トレ」を参照あれ。
- スーパーセット:10RMの負荷を使って、ベンチプレスとシーテッドロウをスーパーセット方式で3セット。セット間の休憩は2分。
具体的なトレーニング光景はこんな感じ。今回は胸と背中の筋肉だけに特化した調査になっております。
スーパーセットを使うとボリュームが上がる
そのうえで、全体のトレーニングのボリューム(回数×負荷)をチェックしたところ、結果は以下のようになりました。
昔ながらの筋トレはセット数が進むにつれてボリュームが激しく下がってますが、スーパーセットは高いボリュームをキープしております。簡単に言うと、スーパーセットは普通の筋トレよりも短時間でボリュームを増やすことができるわけですね。
スーパーセットは時短効果がありそう
研究者いわく、
全体的にみて、今回の結果はスーパーセットの時短効果を示している。筋肉の疲労度もスーパーセットのほうが高く、より大きな刺激を筋肉にあたえられると思われる。
とのこと。スーパーセットのほうが短時間で済むのは当然ですが、トレーニングのボリュームも上がるってのはちょっと意外でしたねぇ。
もっとも、スーパーセットには不明な点が多くて、例えば2009年の実験(2)では「8週間のスーパーセットでも普通の筋トレとくらべて筋力は変わんなかったよ」なんてデータもあったり。その点ではまだよくわからんのですが、とりあえずは、
- スーパーセットは、時間がない人にはオススメできそう
- ボリュームが稼げるので筋肉をデカくしたい場合にはいいかも
ってのは言えそう。まぁ私は普段はスミスマシンを使ってるんで、あんま気軽にスーパーセットを導入できないのですが…。