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アレルギー持ちは環境毒素を避けよう!「アレルギー対策用パレオダイエット #4」

Poison

 

アレルギー対策用のパレオダイエット」について考えるシリーズの4回めです。

 

 

前回は意外なところに入っているアレルギー源をならべてみたので、今回は「環境毒素を避けようぜ!」って話を。環境毒素ってのは、身のまわりにひそむ有害な化学物質のことでして、たとえば化粧品や洗剤なんかにも入ってたりします。

 

 

これがどこまで悪いのかは個人差が大きすぎてなんとも言えないんですけど、とりあえずアレルギーや自己免疫疾患にお悩みの方は気にしといてください。あんま神経質になってもよくないものの、やれることはやっといたほうがいいかなーと思う次第。

 



 

 

 

コスメとパーソナルケア製品の環境毒素

では、まずはコスメやパーソナルケア製品にふくまれる環境毒素から。これについては、アメリカのエンバイロメンタル・ワーキング・グループ(EWG)って非営利団体(1)のデータが参考になります。

 

 

EWGは1992年からヘルスケア商品のチェックを続けてるグループ。そのスタンスはかなりコンサバなので、健康体の人にはあんま関係ないかもですが、環境毒素に敏感なアレルギー持ちには十分に参考になるかと思います(あとは妊婦さんとか高齢者の方とかも)。

 

 

EWGのデータベース(2)によれば、とりあえず避けたい物質はこんな感じ。

 

  • シロキサンシリコンの一種。シャンプーによく入っている。
  • ホウ酸、ブチルヒドロキシアニソール(BHA):酸化を防止するために使われる。クリームとかに入ってたり。
  • ホルムアルデヒド:ご存じ有害物質。日本だと使用禁止なので、海外コスメを買う場合はご注意ください。
  • フタル酸ジブチル(DBP):マニキュアとかに入ってる。
  • オキシベンゾン、アボベンゾン、サリチル酸オクチル、オクトクリレン:いずれも紫外線吸収剤で、日焼け止めに入っている。日焼け止めについては酸化亜鉛がおすすめ。

 

 意外と定番の商品にも入ってる成分が多いんで、よくラベルをチェックしたうえでお買い求めください。

 

 

ちなみに、EWGは洗剤やクリーナーのチェックリスト(3)も作ってるんですが、あまりに数が膨大なんで割愛。基本的には「シャボン玉石けん」の商品を使うか、iHerbでオーガニック系の食器用洗剤洗濯石けんを買っとけば問題ないでしょう。

 

  

農薬どうする?問題

続いて農薬について。といっても日本の残留農薬の基準はかなり厳しいんで、個人的にはそんなは気にしてないわけですが、やっぱ自己免疫疾患にお悩みの方は注意しといたほうがいいだろうなーと思うわけです。

 

 

まず農薬の洗い流し方については、以前にメタ分析をベースにまとめてますんで、こちらをご参照ください。ついでに、EWGが「農薬が多くなりがちな野菜と果物」を定期的にまとめてくれてますんで(4)、こちらも参考になるかと。最新版のリストだと、

 

  1. イチゴ
  2. ホウレン草
  3. ネクタリン
  4. リンゴ
  5. 洋梨
  6. チェリー
  7. ぶどう
  8. セロリ
  9. トマト
  10. パプリカ、ピーマン
  11. ジャガイモ
  12. キュウリ
  13. チェリートマト
  14. レタス
  15. さやえんどう
  16. ブルーベリー
  17. 唐辛子
  18. ケール
  19. インゲン豆

 

といったあたりが「農薬が多い食品」の上位にあがってますねー。

 

 

逆に「農薬が少ない食品」はこんな感じ。

 

  1. スイートコーン
  2. アボカド
  3. パイナップル
  4. キャベツ
  5. 玉ねぎ
  6. グリーンビーンズ
  7. パパイヤ
  8. アスパラガス
  9. マンゴー
  10. ナス
  11. メロン
  12. キウイ
  13. カリフラワー
  14. グレープフルーツ
  15. ブロッコリー
  16. サツマイモ
  17. マッシュルーム
  18. スイカ
  19. グリーン・オニオン
  20. バナナ

 

いずれにせよ、ぬるま湯でちゃんと洗えば農薬はかなり落ちますんで、そのへんだけ気をつければよさげです。

 

 

大気中の有害物質とか

最後に質な愛のホコリとかにふくまれる環境毒素。大気中のホコリって化学物質をためこみやすいんですよね。

 

 

この問題については「室内のホコリには有害な化学物質が」を参考にしていただければ幸い。その対策としてはHEPAフィルターを使った空気清浄機を使うのがもっとも手軽ですが、ほかの注意点もならべときます。

 

  • 自宅の排水システムが壊れてないか注意。水回りが傷つくと、室内にカビ毒が発生しがちなんで。
  • カビはこまめに掃除して徹底的に乾燥させる。室内に水たまりができないように注意。
  • エアコンのフィルターを掃除し忘れるとダメージがデカいので注意。
  • 室内の湿度は30〜50%の範囲におさまるように調整。

 

とにかくカビに注意するのが基本で、あとはHEPAフィルターの商品をどうぞ。ちなみに私の場合は、シャープの加湿空気清浄機を愛用しております。

 

 

 

 まとめ

ってことでアレルギーと環境毒素の話でした。健康体の方はここまで気にしなくてもいいと思いますすが、なにせアレルギー持ちは化学物質に敏感なケースが多いので、すぐに改善できるとこは手を付けちゃってくださいな。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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