200mgのカフェインで思考がグンと深くなるみたいよ
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カフェインで思考が深まる?
当ブログでは、よく「スマートドラッグは意味ないよ!」みたいな話をしております。定番のピラセタムは思い込みの産物でしかなさそうだし、日本で人気が高いイチョウ葉も認知症にしか効かなそうだし、普通の人にはメリットがゼロなんですよね。が、かろうじて効果があるのがカフェイン。なじみがありすぎて見過ごされがちですが、集中力アップの効果が確認された数少ない成分のひとつだったりします。
ってことで、新しい実験(1)では「カフェインで思考が深くなるよ!」って結果が出てておもしろいです。
カフェインと精神刺激薬の効果を比較
これはドイツで行われた研究で、39人のチェスプレイヤーを対象にしたもの。実力が同じぐらいの人を集めたんで、参加者が戦ったときの勝率はだいたい5割だったとのこと。実験では、以下の3種類のクスリを、それぞれ4日間ずつ飲んでもらったんですね。
- モダフィニル200mg
- リタリン20mg
- カフェイン200mg
モダフィニルとリタリンは精神刺激薬のひとつで、ナルコレプシーやADHDに使われるおクスリ。どちらも向精神薬なので日本では気軽に手に入りません。
カフェインでチェスの勝率が上がった
その後、みんなにPCのチェスソフトをプレイしてもらい、トータルで3,059ゲームを実行。そこでどんな違いが出たかと言いますと、- すべてのクスリにおいて、プラセボより勝率が6〜8%アップした
- どのクスリでも、プレイヤーの熟考タイムが長くなった
- 認知テストの結果はとくに変わらなかったが、リタリンとカフェインには疲労の軽減効果が認められた
- 頭痛や焦燥感などはモフダフィニルがもっとも起きやすく、カフェインはその3分の1ぐらいの副作用しかみられなかった
とのこと。カフェインを飲むと、以前よりじっくり考えるようになり、そのせいでチェスのパフォーマンスが上がったみたい。
カフェインで思考プロセスが深くなった…かも
研究者いわく、普通は、刺激薬を飲むと注意力が高まり、チェスのスピードが速くなると思うだろう。しかし、驚いたことに、クスリを飲んだプレイヤーはいつもより次の手を指すスピードが遅くなった。おそらく思考のプロセスが深くなったせいだろう。(中略)
もっともプレイが遅くなったプレイヤーの改善レベルを現実に当てはめると、その効果は、チェスの世界ランクで5,000位から3,000位にあがるのに匹敵する。
また、1回のゲームでいえば、プレイヤーが先手を取った場合の勝率が5%上がるのに等しい。
とのこと。ただし、カフェインで思考が深まった理由はよくわからないそうな。
そんなわけで、やっぱりカフェインはおもしろい成分だなーと思った次第です。
データでは勝率の数字が有意じゃないのでハッキリ言えないんですけど、200mgのカフェインなら普通に飲めるレベルなんで、仕事前などにいろいろ試してみるといいかも(ただしカフェイン感受性が低い人は厳禁)。