他人の気持ちを読むには、まず自分の心拍数を読むべし
https://yuchrszk.blogspot.com/2017/05/interoceptive.html?m=0
自分の心拍数を理解すれば人の気持ちがわかる
「人の気持を理解するには、まず自分の心拍数を理解せよ!」っておもしろい論文 (1) が出ておりました。これはオックスフォード大学の実験で、まずは72人の学生に「自分の心拍数をカウントしてください」とお願いしたんですな。もちろん、手首や心臓に手を当てるのはNGであります。
続いて参加者はいろんな「会話シーン」の動画を見せられて、そのうえで映像の人物の精神状態を答えてもらったそうな。たとえば、いちゃついてるカップルを遠目からモジモジしながら見てる男の気持ちは?みたいな感じ。
自分の体をモニタリングできる人は、他人の気持ちもモニタリングできる
それで何がわかったかというと、- 心拍数のカウントがうまい人ほど、他人の気持ちを読むのもうまい!
ってことです。自分の体を正しくモニタリングできる人は、他人の感情もモニタリングできちゃうわけですな。うーん、おもしろい。
内的受容感覚はすごく大事だぞ
これは専門的には「内的受容感覚」と呼ばれる能力で、要は「自分の体のサインをちゃんと受け取れる」状態のこと。ちょっと前にも「自分の心拍数を正確に推測できる人は幸福でお金も儲かる」ってデータを紹介したとおり、メンタルの安定や直感力なんかにも関わっていると考えられております。もちろん、内的受容感覚は「心臓の動きを感じる」だけでなくて、
- ちゃんと空腹感を察知する
- 痛みの感覚をしっかり受け取れる
- ノドの乾きをちゃんと感じる
といったことができるかどうかも大事なポイント。「腹が減ったかどうかなんて簡単にわかるよ!」と言う人も多そうですが、ヒトの食欲は環境でコロコロ変わるんで、自分の空腹レベルを正確に把握するのは意外と難しいんですな。
これは「痛み」も同様で、やたらマジメだったり責任感が強い人などは、体のダメージ信号を無視しちゃうケースが多め。そのまま体のシグナルを無視し続けると、ストレスが積み重なっていって、ある日いきなりガタがきちゃったりとか。かように内的受容感覚は重要な能力であります。
内的受容感覚をトレーニングするには?
研究者いわく、内的受容感覚のトレーニングにより、私たちの共感力が向上するのかはまだわからない。しかし、試してみる価値はありそうだ。
とのこと。内的受容感覚の鍛え方としては、
- つねに目の前に鏡を置いておく(2)
みたいな方法がありますんで、定期的にやっとくといいかも。どこまでの効果があるかはまだわからんですが、ボディスキャン瞑想がストレスに効くのは間違いないんで、とりあえず実践しとくといいんじゃないかと思います。