「太りやすい性格」と「太りにくい性格」の違いとは?
「太りやすい性格と太りにくい性格の違いとは?」について調べた論文(1)がおもしろいんでメモ。
これはアメリカ国立衛生研究所の研究でして、ざっくりどんな調査かと言いますと、
- 1,988人の男女を集めて性格テストをする(ビッグファイブを使用)
- 全員の体型の変化を50年にわたって追いかける
って感じです。なかなか壮大な研究っすね。
それでは、ここで何がわかったかと言いますと、
- 衝動性が高い人は太る!
- 衝動性が高い人と低い人を比べると、平均で10kgも体重が重くなる!
って感じです。いらない物が急に欲しくなったり、出会ったばかりの相手を急に好きになったりとか、そういうタイプは太りやすいって話ですね。思わず納得の結論ではないかと。
具体的には以下のようなグラフになっていて、30代からどんどん差が開いていく感じっすね。
では、具体的にどのような性格が「衝動的」と判断されるかと
- 神経症傾向が高くて誠実性が低い!
だそうです。要するに、メンタルが弱くてコツコツやるのが苦手な人は太る!ってことです。これもわかりやすいですなぁ。
研究者いわく、
この性格の組み合わせは、誘惑に負けることが多く、自分を律する能力に欠け、困難やイライラに立ち向かう能力も低い。
ってことで、さんざんな言われようですね(笑)
健康な体重を維持するには、健康的な食事と適度な運動が欠かせない。しかし、これはどちらもコミットメントと自制が必要だ。衝動性が高い人には、これらの行動は難しいだろう。
これまでの研究でも、衝動的な人は食べ過ぎや飲みすぎに走りがちなことがわかっている。これらの行動パターンは、長期的な肥満につながっていく。
逆に、このデータでは、誠実性が高い人ほど痩せている傾向もありまして、こちらも納得といったところ。
個人の性格と肥満の関係はとても複雑だ。心理的な面だけでなく、生理的なメカニズムも関わっているのだろう。この仕組みを理解できれば、よりよい肥満対策が可能になる。
たとえば、ライフスタイルや運動習慣の改善は、内向的な人より外向的な人のほうが効く可能性は高い。そのようなことだ。
そんなわけで、自分の衝動性に心当たりがある方は、長期的に不安症傾向と誠実性を改善して行くのがよろしいかと存じます。具体的には、
といったあたりが参考になるのではないかと。よろしくお願いしまーす。